下気道|からだずかん【19】

『ゆるっとポップな解剖生理学 からだずかん』(KADOKAWA)より転載、Web掲載にあたり一部改変。
内容は書籍刊行当時のもの。
今回は2章『呼吸器系』より、「下気道」について解説します。

 

著:角野ふち
 

 

下気道<Lower respiratory tract>

気管~気管支

気管(きかん)の前面と側面は軟骨(なんこつ)(気管軟骨)で囲まれており、内腔が潰れないようにつくられています。

 

また、中は粘液(ねんえき)で潤っています(気管支腺(きかんしせん)から分泌)。

 

気管と気管支の構造を解説するイラスト。気管は約10cmの長さで、馬蹄形(U字型)の気管軟骨が重なって構成されています。気管の後ろには食道があり、軟骨がない部分は平滑筋(気管筋)になっています。気管は「胸骨角(第5胸椎の高さ)」にある「気管分岐部(カリーナ:Carina)」で左右の主気管支に分かれます。右主気管支は長さ約2cmで傾斜角は約25度、左主気管支は長さ約4cmで傾斜角は約45度となっており、「右の方が太くて短くて角度が急なので、異物が入りやすい」という重要なポイントが強調されています。末梢に向かって葉気管支、区域気管支、細気管支と分枝し、細気管支より先には軟骨も気管支腺も存在しないことが記されています。

 

肺<Lung>

胸腔(きょうくう)の大部分を占める臓器で、肺底部(はいていぶ)は横隔膜(おうかくまく)にぴったりとくっついています。

 

肺は、左右に分かれておりそれぞれ肺葉(はいよう)とよばれる領域で区別されます(右3葉左2葉)。

 

左右の肺の構造と肺葉の区分を解説するイラスト。右肺は「右上葉・右中葉・右下葉」の3葉、左肺は「左上葉・左下葉」の2葉に分かれていることが色分けで示されています。肺の上部を「肺尖(はいせん)」、下部を「肺底(はいてい)」、血管や気管支が出入りする中央部を「肺門(はいもん)」と呼び、全体が横隔膜の上に位置しています。「右の方が大きくて重い」「肺葉の数は葉気管支の数にもとづく」という重要な特徴が補足されています。

 

肺胞<Alveoli>

直径 200μm ほどの空気を含んだ小さな袋。

壁には毛細血管が広がっており、ここでガス交換が行われています(=外呼吸(がいこきゅう))。

 

肺胞の構造と肺の形状を解説するイラスト。左側では、ブドウの房のような「肺胞」の集まり(肺胞嚢)が描かれ、肺胞管、肺静脈、肺動脈、毛細血管が肺胞を取り囲んでガス交換を行う様子が示されています。肺胞は左右の肺で約2〜7億個あると記されています。右側のピンクの枠内では、肺全体の形状を「半円錐が2コ」と例えており、頂点にあたる「肺尖部」と底面にあたる「肺底部」の位置関係が円錐の図で図解されています。

 

 

[出典] 『ゆるっとポップな解剖生理学 からだずかん』 (著者)角野ふち (監修)嵯峨 堅、能間 国光/2024年5月刊行/株式会社KADOKAWA

 

著者プロフィール
角野ふちプロフィール

角野ふち(XInstagram

看護師、保健師、イラストレーター。

 

人のからだをかわいくポップなイラストで解説するコンテンツ『からだずかん』を、SNSやWebサイトで発信。

イラストを手がけた書籍に『薬メモ!』(大田和季著・じほう)、『みんなの救命救急科』(三谷雄己著・中外医学社)など。

日本メディカルイラストレーション学会会員。

 

webサイト: からだずかん
ショップ: ぞーきーず

 

 

\全国の書店・通販サイトで発売中/

『ゆるっとポップな解剖生理学 からだずかん』

『ゆるっとポップな解剖生理学 からだずかん』角野ふち著(KADOKAWA)書影

 

> Amazonで見る  > 楽天で見る

 

> KADOKAWAストアで見る

 

 

SNSシェア

看護ケアトップへ