BLS

『ICU看護実践マニュアル』(サイオ出版)より転載。
今回は、「BLS」について解説します。

井上正芳

市立青梅総合医療センター
看護副師長・クリティカルケア特定認定看護師

中村邦子

市立青梅総合医療センター
看護主任・救急看護認定看護師

 

Key point
  • 胸骨圧迫のタイミング(迅速な CPR と早期除細動)を理解しよう。

 

 

BLS(一次救命処置)

突然発生した心停止に対してまず行われる処置を BLS(Basic life support)という。

 

心停止に至った場合は一次救命処置を早期かつ効果的に行うことが重要である。

 

また自動体外式除細動器を用いた電気ショックを組み合わせることで、心停止傷病者の社会復帰に大きな役割を果たすと考えられている。

 

胸骨圧迫

胸骨圧迫はBLSにおける根幹的な要素であり、適切な位置を、適切な深さ、テンポで絶え間なく圧迫することが重要である。

 

胸骨圧迫の部位は胸骨の下半分とし、深さは胸が約5cm沈むように圧迫するが、6cmを超えないようにする。

 

1分間あたり100~120回のテンポで胸骨圧迫を行い、圧迫解除時には完全に胸を元の位置に戻すため、力がかからないようにし、胸骨圧迫の中断を最小にすることで、質の高いCPRを行うことができる。

 

また胸骨圧迫が適切に実施できているかを互いに注意しあって、胸骨圧迫の部位や深さ、テンポを確認する必要がある。

 

胸骨圧迫担当者の疲労が原因となり、胸骨圧迫の質が低下することが考えられるため、1~2分ごとを目安に胸骨圧迫の役割を交代する。

 

胸骨圧迫の交代に関しては、圧迫の中断時間が最短になるように注意する。

 

高度な気道確保がなされていない場合は、30回の胸骨圧迫に対して2回の人工呼吸を行う。

 

人工呼吸

人工呼吸は胸の上がりを確認できる程度の1回換気量で約1秒かけて行うが望ましいとされている。

 

それ以上の換気量は胸腔内圧を上昇させて静脈還流を妨げ、心拍出量減少を減少させることにつながるため避ける。

 

引用・参考文献 閉じる

1 )AHAACLS プロバイダーマニュアル ,AHA ガイドライン2020準拠 , シナジー,2021

2 )AHA(アメリカ心臓協会):CPR および ECC のガイドライン, ハイライト,https://cpr.heart.org/-/media/CPR-Files/CPR-Guidelines-Files/Highlights/Hghlghts_2020ECCGuidelines_Japanese.pdf

3 )日本蘇生協議会:JRC 蘇生ガイドライン2020,オンライン版,成人の一次救命処置(BLS),https://www.japanresuscitationcouncil.org/wp-content/uploads/2021/03/BLSonlinever1.4-2.pdf

4 )日本蘇生協議会:JRC 蘇生ガイドライン2020,オンライン版,成人の二次救命処 置,https://www.japanresuscitationcouncil.org/wp-content/uploads/2021/04/ALSonlinever 1 -1.pdf

 


 

本連載は株式会社サイオ出版の提供により掲載しています。

 

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[出典] 『ICU看護実践マニュアル』 監修/肥留川賢一 編著/剱持 雄二 サイオ出版

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