介護士ができる医療行為・できない医療行為は?|いまさら聞けない!ナースの常識【16】

介護士は一定の条件のもとで、患者への医療行為ができる場合があります。

 

この記事では、介護士ができる医療行為とできない医療行為について解説します。

 

 

介護士ができる医療行為

介護士ができる医療行為等〈医療行為として規制の対象外〉、爪切り、爪ヤスリによるやすりがけ、※次の場合は不可、・爪そのものに異常がある、爪の周囲の皮膚に化膿や炎症がある、・糖尿病などの疾患に伴う専門的な管理が必要、歯、口腔粘膜、舌の汚れの除去、※歯ブラシや綿棒、巻き綿子などを使用、※重度の歯周病などがあると不可、耳垢の除去、※耳垢塞栓の除去は不可、ストーマ装具のパウチにたまった排泄物を捨てる、※専門的な管理が必要ない場合は、医師・看護職員と連携することでストーマ装具の交換も可、自己導尿の補助(カテーテルの準備・体位保持)、市販のディスポーザブルグリセリン浣腸器を用いた浣腸、※挿入部の長さやグリセリン濃度、年齢に応じた容量の規定あり、〈条件付きでできる医療行為〉、※喀痰吸引等を行うために、就業する事業所と介護士は登録が必要。登録をしないで実施すると、罰則規定あり、喀痰吸引、口腔・鼻腔・気管カニューレ内部の吸引、※吸引範囲は咽頭の手前まで、経管栄養、胃ろう・腸ろう・経鼻経管栄養の実施、※医師の指示が必要です。また、登録や研修等の条件を満たさず行うと、罰則あり

 

医療行為ではないため介護士ができるもの

・体温測定

  • 水銀体温計や電子体温計による腋下での測定
  • 耳式電子体温計による外耳道での測定

 

・自動血圧測定器による血圧測定

 

・パルスオキシメータを装着して、SpO2(動脈血酸素飽和度)を測定

※新生児と入院治療が必要な患者は不可

 

・軽微な切り傷、擦り傷、やけどなどの処置

  • 専門的な判断や技術を必要としない処置(汚物で汚れたガーゼの交換を含む)

 

・医薬品使用の介助

一定の条件を満たせば、医薬品使用の介助ができます。

  • 皮膚への軟膏の塗布 ※褥瘡の処置は不可
  • 皮膚への湿布の貼付
  • 点眼薬の点眼
  • 一包化された内用薬の内服(舌下錠の使用も含む)
  • 肛門からの坐薬挿入
  • 鼻腔粘膜への薬剤噴霧の介助

 

医薬品使用の介助は、下記の条件を満たす必要があります

  • 患者が次の条件を満たすことを、医師や看護職員が確認し、患者または家族に介護士による医薬品使用の介助ができることを伝えている。
  1.  ①容態が安定していて入院治療の必要がない
  2.  ②副作用の危険性や投薬量の調整などのため、医師または看護職員による容態の経過観察が必要でない
  3.  ③内用薬の誤嚥や、坐薬による肛門からの出血の可能性など、医薬品の使用方法について専門的な配慮が必要でない

 

  • 事前の本人または家族の依頼にもとづき、医師の処方を受け、薬袋などで患者ごとに区分し授与された医薬品について、医師または歯科医師の処方および薬剤師の服薬指導を受ける

 

  • 看護職員の保健指導・助言を遵守

 

・インスリン自己注射の補助

患者自身がインスリン自己注射をする場合の、声かけや血糖値測定のサポート

 

介護士ができない医療行為

上記で認められている医療行為以外は、介護士はできません。

 

介護の現場では、患者から摘便やインスリン注射、褥瘡の処置などを求められることがあります。

 

しかし、これらは介護士ができない医療行為にあたるため、医師や看護師に連絡しましょう。

 

看護師の役割

介護士が医療行為を行う場合、看護師の主な役割には以下のようなものがあります。

 

・定期的に手技を確認する

ケアの質を保つために、医療行為の目的・手技・注意点・感染対策などを、介護士と定期的に確認します

 

介護士が患者に医療行為を行う機会は多くはありません。特に喀痰吸引や経管栄養は、研修だけでは十分な技術を身につけることが難しいため、定期的に手技を確認することが重要です。

 

 

・患者に関する情報(状態や持病など)の共有と対応

介護士が安全に医療行為を行えるよう、患者の状態や持病などを踏まえた留意点を、介護士に伝える必要があります。

 

また、ヒヤリハット事例の情報共有があった場合は、医師、看護師、介護士などが連携して今後の対応を検討していくことも重要です。

 

・喀痰吸引、経管栄養の場合

  • 手順書の作成・更新
  • 医師の指示の下、個別の実施計画を作成して、介護士に指示
  • 管理者(施設長など)、医師、介護士と患者の健康状態を共有
  • 実施状況を定期的に確認し、管理者と医師に報告
  • 経管栄養時に胃ろう・腸ろうの状態に問題がないか確認する
  • 経鼻経管栄養では、栄養チューブが正確に胃の中に挿入されているかを確認する

 

おわりに

喀痰吸引や経管栄養など、介護士による医療行為が少しずつ定着してきました。

介護士と看護師が連携して、日々の患者のケアにあたることが大切です。

 

 

※編集部注※

当記事は、2013年6月24日に公開した『介護士による医療行為|いまさら聞けない!ナースの常識【16】』という記事を、2022年8月5日に修正・加筆したものです。

 

 

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