最終更新日 2018/07/26

ハイアンテ

ハイアンテとは・・・

ハイアンテ(はいあんて)とは、高位前方切除術のことである。直腸がんの手術方法の一つであり、直腸を切除した後に腹膜反転部より上で腸をつなぎあわせる手術法である。腹膜反転部の下で腸をつなぎ合わせるのは、ローアンテ(低位前方切除術)である。

直腸は、便をためる場所であり、直腸の一部または全部を切除することで、本来直腸に備わっている便をためる能力と便を押し出す能力が損なわれる。そのため、排便の回数が増加したり,残便感が持続するなどの排便機能障害が発生する。通常、結腸を通過した排泄物は直腸に到達するが、手術によって直腸が短くなるローアンテ(低位前方切除術)では排便機能障害が残りやすく、癌が直腸の中でも上方にあり、直腸が温存されるハイアンテ(高位前方切除)では排便機能障害が少ない。

執筆: 奥井早月

神戸女子大学 看護学部看護学科助教

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