最終更新日 2019/12/06

免疫寛容

免疫寛容とは・・・

免疫寛容(めんえきかんよう、immunologic paralysis)とは、特定の抗原に対する免疫応答が抑制、または欠如している免疫のしくみのことである。免疫トレランスともいう

T細胞は、外部から侵入した異物(病原微生物、移植片、花粉などの外来性抗原)や、体内で生じた異物(悪性腫瘍細胞、感染細胞などの生体内抗原)などあらゆる抗原に対応できるように、遺伝子組み換えにより膨大な数の異なるT細胞受容体(T cell receptor;TCR)を作り出している。しかし、自己の正常な細胞や組織に対しては抗原と認識せず、免疫応答を起こさない、または抑制するしくみがある。これを免疫寛容という。
なお、T細胞だけでなく、同じく免疫制御の中心となるB細胞においてもこの免疫寛容は確立されている。

免疫寛容が破綻すると、自己抗原に対しても免疫応答を起こしてしまう。これは、自己免疫疾患の原因ともなる。

【免疫寛容のしくみ】
免疫寛容のしくみは、胸腺における中枢性免疫寛容(中枢性トレランス)と、末梢性免疫寛容(末梢性トレランス)に分けられる。

執筆: 井上 彰

明石医療センター 救急科医長 救命救急センター

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