最終更新日 2019/07/08

DESIGN-R®

DESIGN-R®とは・・・

DESIGN-R®(でざいんあーる)とは、2008年に日本褥瘡学会より提唱された、褥瘡を評価するツールである。

2002年に日本褥瘡学会はDESIGN-R®の前進である「DESIGN」を提唱した。しかし、DESIGNでは主に一つの褥瘡に対する病態や治療経過を判定することはできても、異なる2つの褥瘡の重症度を正確に評価することは困難であったため、2008年に経過と重症度を同時に評価できるように「DESIGN-R®」が提唱された。なお、DESIGN-RのRはRating(評価)の頭文字である。

【評価項目】
DESIGN-R®の評価項目は、DESIGNと同様に以下7項目である。

・Depth(深さ)
・Exudate(滲出液)
・Size(大きさ)
・Inflammation/Infection(炎症/感染)
・Granulation tissue(肉芽組織)
・Necrotic tissue(壊死組織)
・Pocket(ポケット)

【評価方法】
深さの項目は重症度には関係せず、得点にはいれないこととし、深さ以外の項目の点数で重症度を示す(0-66点)。DESIGN-R®の具体的な評価項目や点数は、日本褥瘡学会により(表1)のように定められている。

表1DESIGN-R® 褥瘡経過評価の表

DESIGN-R®「褥瘡経過評価の表」

【表記方法】
DESIGN-R®は、「d○-e○s○i○g○n○p○:○点」と表記される。小文字部分は状態に応じ、症状が重くなると大文字で表現し、○部分には点数を入れる。dとeの項目にハイフン(-)が入っているのは、DESIGNと異なり、総得点に深さの項目をいれないためである。


引用参考文献
1)“DESIGN®”.日本褥瘡学会.
2)“DESIGN”.看護roo!.

執筆: 水 大介

神戸市立医療センター中央市民病院  救命救急センター医長

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