便意・尿意を感じるのはなぜ?|排泄援助

『看護技術のなぜ?ガイドブック』より転載。

 

今回は便意・尿意に関するQ&Aです。

 

大川美千代
群馬県立県民健康科学大学看護学部准教授

 

便意・尿意を感じるのはなぜ?

便意を感じる仕組みは次の通りです。

 

消化・吸収されて固形化した糞便が直腸に送り込まれ、直腸内圧が40~50mmHg以上になると、直腸壁に分布している骨盤神経が刺激されます。骨盤神経から第3~4仙随(せんずい)にある排便中枢を経由して視床下部に伝わり、さらに大皮質の知覚領に伝わって便意を感じ、排便反射が生じます。

 

これによって直腸の蠕動運動が起こり、内肛門括約(かつやく)筋・外肛門括約筋の弛緩(しかん)と肛門挙筋(こうもんきょきん)の収縮によって排便が行われます。

 

図1肛門胱括約筋の弛緩

 

一方、尿意は、膀胱内に尿がたまって膀胱内圧が上昇することによって感じます。

 

一般に、尿意を感じはじめるのは、膀胱に150~250mLくらいたまった状態です。300~500mLになると膀胱が充満し、内圧が上昇して排尿が起こります。この時の内圧は15~20cmH2O程度です。排尿を司る神経は副交感神経性の骨盤神経、交感神経性の下腹神経、体神経性の陰部神経です。

 

膀胱内圧が上昇すると、脊髄を通って脳幹の排尿中枢に伝えられます。これによって骨盤神経が興奮して膀胱を収縮させるとともに、下腹神経を抑制し、内尿道括約筋を弛緩させます。一方、膀胱の内圧上昇は大脳皮質にも伝えられ、陰部神経を抑制して外尿道括約筋を弛緩させます。

 

こうした一連の動きが同時に起こり、排尿が起こります。

 

図2内膀胱括約筋の弛緩

 

 


本記事は株式会社サイオ出版の提供により掲載しています。

 

[出典] 『看護技術のなぜ?ガイドブック』 (監修)大川美千代/2016年3月刊行/ サイオ出版

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