脊髄と脊髄神経|からだずかん【49】

『ゆるっとポップな解剖生理学 からだずかん』(KADOKAWA)より転載、Web掲載にあたり一部改変。
内容は書籍刊行当時のもの。
今回は4章『・神経系』より、「脊髄と脊髄神経」について解説します。

 

著:角野ふち
 

脊髄と脊髄神経

脊髄(せきずい)と脊髄神経の違いについてみてみましょう。


下図のように、脊髄は脳から伸びている中枢(ちゅうすう)神経系です。

ここから出入りをして情報の連絡をしているのが脊髄神経です。

脊髄は右(令和のイメージ)ではケーブルにあたります。


脊髄は、タワーのように積み重なる骨(脊椎(せきつい)、まとめて脊柱(せきちゅう))の中の空間(脊柱管)を通っています。

脊髄神経はここから出入りしています。

 

脊髄(せきずい)の構造と情報の伝達経路を説明するイラスト図解。情報の流れ: 脳・脊髄を「中枢」とし、末梢からの情報を中枢へ伝える「求心性(上行性)」と、中枢からの命令を末梢へ伝える「遠心性(下行性)」の流れが示されています。脊椎と脊髄の対応: 背骨(脊椎)の数と、そこから出る脊髄神経のペア数が詳しく解説されています。頸椎: 7個の骨に対し、神経は8対(第1頸椎の上からも出るため)。胸椎: 12個の骨に対し、神経は12対。腰椎: 5個の骨に対し、神経は5対。仙骨・尾骨: 仙髄5分節、尾髄1分節。 合計で31分節/31対の脊髄神経が存在し、下端は「馬尾(ばび)」と呼ばれる構造になっている様子が描かれています。

 

脊髄<Spinal cord>

関連する周囲の解剖をみてみましょう。

 

脊髄(せきずい)の断面構造と、それを取り巻く保護組織を説明するイラスト図解。脊髄の断面: 蝶のような形をした内側の「灰白質(かいはくしつ)」と、外側の「白質(はくしつ)」で構成されています。灰白質には前角、側角、後角があり、中央には中心管が通っています。白質は前索、側索、後索に分けられます。髄膜の三層: 脳と同様に、脊髄も内側から「軟膜」「くも膜」「硬膜」の三層の髄膜で保護されています。周囲の骨構造: 脊髄は椎骨が積み重なった「脊柱(せきちゅう)」の中に収まっており、骨と骨の間にはクッションの役割を果たす「椎間板(ついかんばん)」があります。脊髄神経: 脊髄からは後根(感覚)と前根(運動)が合流して、左右31対の脊髄神経として「椎間孔(ついかんこう)」の隙間から出ていく様子が描かれています。

 

白質と灰白質

左右に 31 対ある脊髄神経は、脊髄からのびてからだの末梢へ出入りします。
後根(こうこん)=求心性(きゅうしんせい)前根(ぜんこん)=遠心性(えんしんせい)ルートに分かれたあと合流し、また枝分かれします。

 

大脳と脊髄の層構造の違い、および脊髄神経の伝導経路を説明するイラスト図解。灰白質と白質の反転: 大脳は「外側が灰白質、内側が白質」ですが、脊髄ではそれが反転し「外側が白質、内側が灰白質」となっている構造的特徴が示されています。脊髄神経の交通ルール:感覚神経(求心性): 末梢からの情報は脊髄の背側にある「後根(こうこん)」を通って中枢(脊髄)へ入ります。運動神経(遠心性): 中枢からの命令は脊髄の腹側にある「前根(ぜんこん)」を通って末梢へ伝わります。

 

 

[出典] 『ゆるっとポップな解剖生理学 からだずかん』 (著者)角野ふち (監修)嵯峨 堅、能間 国光/2024年5月刊行/株式会社KADOKAWA

 

著者プロフィール
角野ふちプロフィール

角野ふちXInstagram

看護師、保健師、イラストレーター。

 

人のからだをかわいくポップなイラストで解説するコンテンツ『からだずかん』を、SNSやWebサイトで発信。

イラストを手がけた書籍に『薬メモ!』(大田和季著・じほう)、『みんなの救命救急科』(三谷雄己著・中外医学社)など。

日本メディカルイラストレーション学会会員。

 

webサイト: からだずかん
ショップ: ぞーきーず

 

 

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