心電図|からだずかん【11】

『ゆるっとポップな解剖生理学 からだずかん』(KADOKAWA)より転載、Web掲載にあたり一部改変。
内容は書籍刊行当時のもの。
今回は1章『循環器系』より、「心電図」について解説します。

 

著:角野ふち
 

 

心電図 Electrocardiogram〈略:ECG〉

心臓の刺激伝導系を解析する検査を心電図といいます。

基本的な心電図で用いるものは、標準12誘導心電図です。

手足に電極を装着して、刺激による興奮を時間経過で表します。

 

12誘導心電図の電極配置を解説するイラスト。左側には「肢誘導(6誘導)」として、両手足に電極(aVR、aVL、aVF、アース)をつける様子が描かれています。右側には「胸部誘導(6誘導)」として、胸元にV1からV6までの6つの電極をつける様子が描かれています。中央には「あわせて12誘導」という吹き出しがあり、右上には「電気の流れを記録するために電極をつける必要がある」という説明と心電図の記録紙のイラストが添えられています。

 

肢誘導

心電図の肢誘導の原理を解説するイラスト。右側には「Einthoven(アイントーベン)の三角形」が正三角形の図で示されており、R(右腕・赤)、L(左腕・黄)、F(左脚・緑)の3つの電極を結ぶことで、双極誘導(Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ)と単極誘導(aVR、aVL、aVF)の計6誘導を記録できる仕組みが説明されています。左側には心臓を中心に、各誘導がどの方向から興奮を見ているかを示す6本の矢印が描かれています。「矢印の先から興奮をみる!!」という注釈があり、aVR誘導は波形が下向きになり、Ⅱ誘導は波形が上向きになる例が波形図とともに示されています。

 

心臓の刺激伝導の正常なリズムを“洞調律(どうちょうりつ)” といいます。

右心房の洞結節(どうけっせつ)から興奮が伝導していくため、正常なリズムは右上から左下方向に向かいます。

 

胸部誘導〈単極誘導を利用〉

不関電極が必要となるため肢誘導を一緒に使います。

組み合わせると 12 誘導心電図です。

 

胸部誘導心電図の電極(V1〜V6)の装着位置を、骨格と肋間の番号とともに示した解説図。右側には各電極の具体的な位置が記されています。V1(赤):第4肋間胸骨右縁、V2(黄):第4肋間胸骨左縁、V3(緑):V2とV4の間を結んだ中点、V4(茶):第5肋間左鎖骨中線上の点、V5(黒):V4の高さで前腋窩線上の点、V6(紫):V4の高さで中腋窩線上の点。図中には「左鎖骨中線」「左前腋窩線」「左中腋窩線」の垂直ラインが示されており、鎖骨のキャラクターが「鎖骨の中心を通る垂直の線をイメージ!」とアドバイスしています。

 

基本波形

心電図の基本波形と知識をまとめたイラスト。上部には「実際の記録は方眼用紙(メモリ)で見る」とあり、縦軸が電位(mV)、横軸が時間(sec)であることが示されています。中央の「基本波形(正常洞調律=サイナスリズム)」では、P波(心房の興奮/脱分極)、QRS波(心室の興奮/脱分極)、T波(心室の再分極)の名称と、PQ間隔、QRS幅、ST部分、QT間隔、RR間隔といった各指標が図解されています。また、「電極に向かってくる興奮は上向き(陽性波)」「遠ざかる興奮は下向き(陰性波)」という法則や、電極の装着順序を覚える語呂合わせ「せきぐちくん(赤黄緑茶黒紫)」および「あきみちゃくむ(赤黄緑茶黒紫)」がメモされています。

 

 

[出典] 『ゆるっとポップな解剖生理学 からだずかん』 (著者)角野ふち (監修)嵯峨 堅、能間 国光/2024年5月刊行/株式会社KADOKAWA

 

著者プロフィール
角野ふちプロフィール

角野ふちXInstagram

看護師、保健師、イラストレーター。

 

人のからだをかわいくポップなイラストで解説するコンテンツ『からだずかん』を、SNSやWebサイトで発信。

イラストを手がけた書籍に『薬メモ!』(大田和季著・じほう)、『みんなの救命救急科』(三谷雄己著・中外医学社)など。

日本メディカルイラストレーション学会会員。

 

webサイト: からだずかん
ショップ: ぞーきーず

 

 

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