刺激伝導系|からだずかん【10】

『ゆるっとポップな解剖生理学 からだずかん』(KADOKAWA)より転載、Web掲載にあたり一部改変。
内容は書籍刊行当時のもの。
今回は1章『循環器系』より、「刺激伝導系」について解説します。

 

著:角野ふち
 

 

刺激伝導系 Conduction system

心臓はなぜ一定のリズムで規則正しく動くことができるのでしょうか。


それは、自ら活動電位を繰り返し出して動く特殊な心筋(しんきん)細胞の集まりがあるからです。

この集まりは、興奮が速いものから伝導していくしくみとなっています。

これらの連絡網をまとめて “刺激伝導系(しげきでんどうけい)” といいます。

 

•	心臓が一定のリズムで拍動する様子を擬人化したイラスト。「ドックンドックン」という鼓動の擬音とともに、心臓のキャラクターが楽しそうに動いており、「興奮が一定のリズムで発生する特殊な筋!」という説明が添えられています。手前には指揮者のようなキャラクターと、音符や電気信号(心電図)のような波形、稲妻のマークが描かれており、心筋が自律的に電気信号を発してリズムを刻んでいるイメージを表現しています。

 

刺激伝導系は特殊な心筋細胞ですが、それ以外の心筋は “ 固有心筋 ”とよばれます。

心臓の大部分はこの固有心筋であり、伝導系から電気の刺激を受けて興奮が伝わっていきます。

 

心筋の役割を擬人化して解説するイラスト。左側では筋肉のキャラクターが力強く「POWER!!!!!」と叫び、「収縮して血液を拍出!これはきほんのお仕事」という吹き出しで固有心筋の働きを説明しています。右側では、上から降ってきた電気信号の刺激を受けて、別の心筋キャラクターが「リズムにのるぜ」と言いながら反応している様子が描かれており、刺激伝導系からの信号に合わせて心筋が収縮する仕組みを表現しています。

 

興奮の発生と伝導路

心臓の刺激伝導系の仕組みを図解したイラスト。興奮が伝わる順番が1から5の番号で示されています。1.洞(房)結節(興奮スタート地点・一番速いリズム)、2.房室結節、3.His(ヒス)束(房室束)、4.右脚・左脚(左脚はさらに前枝・後枝に分かれる)、5.Purkinje(プルキンエ)線維(細かく分枝)という流れで、興奮が心房から心室へ順に流れていく様子が心臓の解剖図上に青い線と矢印で描かれています。心房部分にはバッハマン束を経由するルートも示されています。

 

心臓の自動能

心臓には、からの神経による刺激がなくても自ら一定のリズムで興奮を発生させて繰り返し動かす性質があります。

これを自動能(じどうのう)(自動性)といいます。

 

そして、右心房にある洞結節(どうけっせつ)(洞房結節)は、この刺激の命令をだしています。

そのため、歩調とり=ペースメーカーとよばれます。

 

心臓は脳の指令がなくても動ける。

 

 

[出典] 『ゆるっとポップな解剖生理学 からだずかん』 (著者)角野ふち (監修)嵯峨 堅、能間 国光/2024年5月刊行/株式会社KADOKAWA

 

著者プロフィール
角野ふちプロフィール

角野ふちXInstagram

看護師、保健師、イラストレーター。

 

人のからだをかわいくポップなイラストで解説するコンテンツ『からだずかん』を、SNSやWebサイトで発信。

イラストを手がけた書籍に『薬メモ!』(大田和季著・じほう)、『みんなの救命救急科』(三谷雄己著・中外医学社)など。

日本メディカルイラストレーション学会会員。

 

webサイト: からだずかん
ショップ: ぞーきーず

 

 

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