【看護師向け】 求人票のチェックすべきポイント
転職活動において、まず目にするのが求人票。
看護roo!転職サポートの求人票を基に、各項目の見るべきポイントや注意点をご紹介します。
求人票の見方とチェックポイント
1給与情報
ここをチェック!
- 給与の内訳に諸手当が含まれているか
- 税金や社会保険が引かれたら手取りはいくらくらいか
「月収◯万円~」「年収◯万円~」など、表向きの給与だけを見るのではなく、内訳もしっかりと確認しましょう。
例えば、資格手当や夜勤手当込みでモデル年収(月収)が記載されている場合は一見、給料が高いように感じますが、働き方によってはそこまで高くないこともあるので注意が必要です。
また、求人票に記載されているのは基本的に税金や社会保険料が引かれる前の金額。
実際の手取り金額は額面のおよそ7~8割で、仮に月収が35万円の場合、手取りは約25万円~28万円です。
今の自分の給料と比べる際は、実際に今もらっている給料は残業代がいくら含まれているのか、固定の手当を含めた金額を比べるとどうなのかを確認しましょう。
病院によっては入職から3カ月~半年程度の試用期間があり、その間の給料は1~3万円ほど少ない場合もあります。
※看護師の給料・年収についてはこちら:ナースなワタシのお給料
2勤務時間
ここをチェック!
- 勤務形態は自分の希望する働き方か
- 休憩時間(実働時間)の記載があるか
- 次のシフトの人と交代のタイミングが重なっているか
勤務時間は2交代制、3交代制、日勤のみ、夜勤のみ(夜勤専従)などに分かれます。
病院やクリニックによっては早出・遅出がある場合もあります。
休憩時間(実働時間)も、実際の働き方をイメージできるので確認しておきましょう。
勤務時間を見るポイントは、交代のタイミングが次のシフトの人と重なっているかどうか。
30分程度重なっていれば、申し送りを勤務時間内に済ませられるように配慮されていることが読み取れます。
オンコール対応の有無も「勤務時間」の項目に記載されていることが多いので、要チェックです。
3求人詳細
ここをチェック!
- 教育体制や未経験者へのアピールポイントはあるか
- 待遇面のアピールポイントはあるか
求人詳細には病院やクリニックが応募者にアピールしたいポイントがまとめられています。
「教育研修充実」や「未経験歓迎」などの記載がある場合は、
- 実際にどのような研修が実施されているのか
- 過去に未経験で入職した看護師は、現在どのように活躍しているのか
の2点を、病院見学や面接で確認しておきましょう。
また、待遇面についてのアピールが記載されている場合、それ相応の忙しさやスキルを求められる可能性が高いです。
応募資格や仕事内容をしっかり確認し、自分の目指す働き方とマッチするかを考えましょう。
4休日・休暇
ここをチェック!
- 女性が働き続けやすい休暇制度があるか
- 有給休暇や育児休暇の取得実績はどれくらいか
年間の休日日数はもちろん、看護師が働きやすい休暇制度を設けているかもチェックしておきましょう。
有給休暇の取得しやすさや、育休、生理休暇などの女性にやさしい休暇制度については、求人票だけではなく、ホームページや口コミサイト、転職エージェント等を通じて、取得実績の有無も確認しておくと安心です。
以下、代表的な休暇制度です。
夏季休暇(お盆休み)/冬期休暇(年末年始休み)/有給休暇/産前産後休業/育児休業/慶弔休暇/生理休暇/子の看護休暇/介護休業/永年勤続休暇など
また、以下の休暇制度の用語はしっかりと意味を知っておきましょう。
- 週休2日
月1回以上週2日休みの週があり、他の週は週1日の休みがあること。
- 完全週休2日
毎週2日の休みが必ずあること。
- 4週6休、4週8休
4週間に○日の休みがあること。
5昇給・賞与
ここをチェック!
- 賞与の査定期間はいつからいつまでか
- 昇給は年に何回あるのか
基本的に賞与には「◯月~△月まで働いていた者に支給」という査定期間があり、入職のタイミング次第では、直近のボーナスは減額または支給されないこともあるので覚えておきましょう。
昇給は年に1~2回が一般的です。
半年ごとの評価、1年ごとの評価のどちらが自分のモチベーションを保ちやすいかで判断するとよいでしょう。
6諸手当
ここをチェック!
- どんな手当があるのか
- 自分が持っている資格に手当は出るのか
基本給に加えて支給されるのが、さまざまな手当です。
病院やクリニックによって設けている手当の種類が異なるので、どんな手当があるのか、持っている資格に手当が出るのか、応募する前に必ず確認をしておきましょう。
以下、代表的な手当をご紹介します。
通勤手当/夜勤手当/資格手当/交代勤務手当/役職手当/オンコール手当/住宅手当/家族手当/皆勤手当など
7仕事内容
仕事内容が記載されています。
ただし、求人票に記載されている仕事内容は、あくまでもおおよそのイメージだと考えておきましょう。
あなたの経験や希望、病院側の都合で調整されることも十分に考えられます。
病院見学や面接で、希望する仕事内容や働き方を相談し、すり合わせましょう。
8応募資格
ここをチェック!
- 「未経験者歓迎」の場合は、自分が求める教育制度や研修があるか
注意したいポイントとしては「未経験者歓迎」の文字。
経験したことのない科を担当する場合、研修やプリセプター制度に力を入れているかどうかを、面接や病院見学時に確認してください。
ただし、「応募資格:◯◯病棟△年以上」「✕✕資格」などの条件をクリアしていない場合でも、応募することはできます。
求人票は、あくまで目安であるということを覚えておきましょう。
9車通勤
ここをチェック!
- 駐車場は「空き」があるか
- マイカー手当やガソリン代は出るか
車で通勤しようと考えている場合、従業員用の駐車場の有無と、空きがあるかを確認しておきましょう。
施設によっては駐車場代がかかる場合もあるので注意しましょう。
車通勤の場合、病院やクリニックによっては距離に応じてマイカー手当を支給しています。
10福利厚生
ここをチェック!
- ライフステージの変化に応じた福利厚生があるか
- 福利厚生の利用にあたって自己負担があるのかないのか
看護師の定着を目指して、多くの病院やクリニックが福利厚生に力を入れています。
院内保育など、ライフステージの変化に応じて必要になる制度については、どのくらいの費用で、子どもが何歳から何歳まで利用できるのかを確認しておきましょう。
以下、代表的な福利厚生をご紹介します。
退職金制度/職員食堂(食事代一部負担)/社員旅行/クラブ活動にかかる費用の一部負担/保養所/資格取得支援制度/院内保育など
11退職関連
ここをチェック!
- 退職金制度があるかどうか
- 勤続何年間で退職金をもらえるのか
主に退職金の有無と定年制度について記載があります。
退職金制度は法律によって支給のルールが決まっているわけではないので、病院やクリニックによってさまざま。
1年以上の勤続年数を支給の条件にしているところもあれば、10年以上勤務してももらえないところもあります。
気になる場合はホームページで調べたり、面接時に確認するようにしましょう。
12社会保険
ここをチェック!
- 健康保険、厚生年金、雇用保険、労災保険が完備されているか
- 非常勤やパート・アルバイトの場合は加入要件を満たしているか
雇用形態によって一部異なりますが、常勤の場合は例外なく健康保険、厚生年金、雇用保険に加入し、保険料は給与から天引きされます。
非常勤や契約社員として働く場合は、労働時間や雇用される期間によって加入するかどうかが決まります。
従業員が5名以下のクリニックなどでは、医師国保に加入している場合もあります。
※労災保険は雇用形態に関係なく加入し、保険料は会社の全額負担です。
※社会保険についてはこちら:社会保険の加入対象|政府広報オンライン
※医師国保についてはこちら:(一社)全国医師国民健康保険組合連合会HP
求人票の情報が絶対なの?
求人票はあくまでも目安であり、見学時や面接時に確認してみないとわからないこともたくさんあります。
例えば、「◯◯病棟での経験3年以上」と書かれていても、書類選考や面接を通して「経験はないけど人柄がいいので採用したい」「のちの管理職候補になるかもしれない」と採用してもられる可能性は大いにあります。
また、紹介会社を介して選考を受ける場合、キャリアアドバイザーが給与交渉や条件交渉を代行してくれることもあり、求人票の内容が絶対だというわけではありません。
施設情報も要チェック
求人票とは別に、施設形態や診療科目などの施設情報が記載されています。
実際に働くイメージを持つためにも、目を通しておきましょう。
1病床数
病床数を確認することで病院の規模がわかります。
500床以上の大病院か200床程度の中小病院では、看護師の働き方も大きく変わってきます。
2看護配置
看護師1人に対して何人の入院患者さんがいるかを「7:1」や「10:1」、「20:1」といった比率で示しています。
同じ看護配置だとしても、病院や病棟、曜日によって勤務する看護師の数は異なります。
病院見学や面接時に、志望先の病院に勤める看護師の働き方について、詳しく確認しておきましょう。
3診療科目
自分の希望する診療科目があるのかを確認しましょう。
希望する科の病床数が多ければ、それだけその科に配置される看護師の数が多く、チャンスを得られる可能性が高いです。