院外処方箋|いまさら聞けない!ナースの常識【3】

毎日の業務の中で触れているけど、『いまさら聞けない』ことってありませんか?

知ってるつもりで実は説明できない基礎知識や、ちょっと気になるけど調べるほどでもないな、なんてこと。

そんな看護師の素朴な疑問を、元看護師ライターがこっそり教えます。 

 


 

 Vol.3 院外処方箋

 

処方箋とはどんな存在か

病院内で働いていると日常的にはお目にかからない院外処方箋。平成20年度には病院だけで70%、全体でも約60%が院外処方だった。外来で働いていると患者さんに質問されることもある。実際、ワタシも患者さんに質問されて答えに困ったことがあり、今回調べてみた。

 

院外処方箋は投与が必要な医薬品とその服用量、投与方法などの指示を記載して、薬剤師に対して投薬指示をするための文書である。処方箋の発行を義務付けているのは医師法だが、様式については「保険医療機関及び保険医療養担当規則」で決められており、見本となる様式名と、調剤薬局からの問い合わせがあったら答えてね、とだけ書かれている。

 

 

患者さんが気になるポイント

患者さんに質問されたことは2つあった。

 

1つは処方箋の使用期間。これから出張に出るのだが帰ってからでも良いかを聞かれた。結局は使用期間を超えそうだったので、調剤薬局に寄ってから出かけるように伝えたが、今にして思えば、出張先で処方を受けるという手もあった。

 

もう1つはジェネリックへの変更可否だ。それまでは調剤薬局でジェネリックに変えていたらしいが、その時はジェネリックに変えないという医師のサインがあった。その意味を聞かれたのだが、経緯も分からず答えに困った。結局、すでにお会計も済んでいる患者さんだったが、もう一度診察室で医師から説明してもらった。

 

どちらも、院外処方箋の中身を知っていればもう少し明確に答えられるはずだ。

 

 

何が書かれているか

 看護師専用Webマガジン ステキナース研究所 | いまさら聞けない!ナースの常識【3】院外処方箋

 

実際の中身を見てみよう。

 

患者さんの基本情報(A)、保険に関する情報(B)、交付した医療機関と医師の情報、捺印(C)、実際に薬剤を処方した調剤薬局の情報(G)は一目瞭然。

処方内容(E)では、投薬期間に注目。長期処方が認められている薬以外は大抵14日分まで。特に麻薬や向精神薬などは、犯罪に使用される可能性もあり、投薬期間は比較的短い。

 

意外と重要なのは、交付年月日と処方箋の使用期間(D)とジェネリックへの変更可否(F)だ。処方箋の使用期間は4日間と決められている。4日も経てば状況は変わるからそれ以降はまた受診してね、という意味だ。旅行などによる延長は特定の条件の下で例外として認められる。

 

もう一つのジェネリックへの変更可否(F)は、医師の判断でジェネリックへの変更を禁止したい場合に記入される項目だ。ジェネリックを推進したい厚生労働省と、中央社会保険医療協議会(中医協)という保険事業者&医師を含む団体との間ですったもんだがあり協議を重ね、何度か変更されている。2008年からは『処方された全ての薬を変えちゃいけない時だけ医師がサインする』となった。

 

つまり、そこにサインがあったら、患者さんが勝手に調剤薬局でジェネリックに変更することはできない。

 

患者さんは、よく中身を見ている人もいる。患者さんからみれば白衣を着ていれば看護師なので、たまたま通りかかって質問されることもあるかもしれない。機会があったら一度中身をじっくり見ることをお勧めする。

 

【岡部美由紀】

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