最終更新日 2018/03/06

アイデンティティー

アイデンティティーとは・・・

アイデンティティー(あいでんてぃてぃー、identity)とは自己同一性と同義で、心理学や社会学において、ある者が何者であるかについて他の者から区別する概念、信念および表現をいう。

この確固たる自分が自分であるという感覚をもっている人は、アイデンティティーが「確立」しており、逆に、確固たる自分が自分であるという感覚があまり強くなく、自分は自分だと感じられない人は、アイデンティティーが「拡散(混乱)」しているという。

【エリクソンが提唱するアイデンティティーの概念】
アメリカの発達心理学者であるエリク・エリクソン(E.H.Erikson, 1902-1994)は、「アイデンティティー」の概念、心理社会的発達理論を提唱したことで知られる。エリクソンは、アイデンティティーは自己斉一性、対自的同一性、対他的同一性、心理社会的同一性の4つの側面から構成されていると提唱した。
■自己斉一性
連続性とも言われる。時・場所に関わらず自分が自分である一貫性を持つこと。
■対自的同一性
自身の目的や送りたい人生などがわかっている感覚を持つこと。
■対他的同一性
他人の自身への評価と、自身が思っている自己評価が一致している感覚を持つこと。
■心理社会的同一性
自分が社会の一員で、社会に適応し生活しているという感覚を持つこと。
上記4つのアイデンティティーの感覚を持つことで「自分が自分である」という感覚が確立される。アイデンティティーが特に問題となる時期としては「青年期」が挙げられ、青年期においてはアイデンティティーをうまく確立できるがどうかが、その人の発達において重要であると考えられています。

執筆: 神谷侑画

神戸市立医療センター中央市民病院 救命救急センター副医長

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