鼠径ヘルニア

『ナスさんが教える! ぴんとくる消化器外科看護』より転載。
今回は鼠径ヘルニアについて解説します。

 

著者/ぷろぺら(看護師)

医学監修/平野龍亮
相澤病院外科センター乳腺・甲状腺外科
日本外科学会専門医・日本乳癌学会乳腺認定医・臨床研修指導医

 

 

原因

・筋肉の薄くなった部分に隙間ができ、そこから腸がはみ出てしまうことで起こります(図1)。

 

図1 鼠径ヘルニア

鼠径ヘルニア

 

医師顔画像

「脱腸」なんて言うけど、手で整復できてるうちは手術をしないで様子をみることもあるかな…

 

 

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症状

・鼠径部がはみ出た腸でふくらみます。
・嵌頓状態(はみ出た腸が戻らず、鬱血や壊死した状態)になると、痛みや便秘、嘔吐などの症状が出ることもあります。

 

 

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治療

・根治するには外科的治療が唯一の治療法です。

 

看護師顔画像

手術に時間はかからない印象ですね。

 

医師顔画像

飛び出た腸をもとに戻して、メッシュなどを使ってまた出てこないように孔を処置して終了、だからね。

 

でも、嵌頓状態になったら、開腹手術になるし、ときには腸管切除を行うこともあるよ。

 

腸を切らなければならないときは、感染の危険が高くて孔の修復に人工物が使えないから、手術も煩雑になるし、修復後も突っ張りが強かったりするんだよね。

 

看護師顔画像

腸管を切除するとなったら大変ですね!

 

 

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大腸手術の術式

大腸に対する腸管切除術については、小腸癌・大腸癌の記事を参照ください。

 

 

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【著者プロフィール】

ぷろぺら@puropera44

看護師。これまでに慢性期病棟、クリニック、消化器外科、HCU、救急病棟、泌尿器科、腎臓内科などを経験。
看護roo!では『マンガ・ぴんとこなーす』を連載中。

 

 

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本連載は株式会社南山堂の提供により掲載しています。

 

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[出典] 『ナスさんが教える! ぴんとくる消化器外科看護』 著者・ぷろぺら/医学監修・平野龍亮/2020年3月刊行/ 南山堂

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