包帯法|部位に応じた包帯の巻き方

『根拠から学ぶ基礎看護技術』より転載。
今回は部位に応じた包帯の巻き方について解説します。

 

江口正信
公立福生病院診療部部長

 

巻軸包帯による包帯法

巻軸包帯による包帯法にはいくつかの方法あります(図1)。部位に応じて巻き方を選択します。

 

図1包帯法

包帯法

 

  • 環行帯:同じ部位を重ねて環状に巻く方法。巻き始め、巻き終わりに行います。
  • 螺旋帯:先に巻いた包帯の上を1/2~1/3程度重ねて螺旋状に巻いていく方法です。長さがある程度ある部位に用いる方法です。
  • 折転帯:包帯を1/2~1/3程度重ねて巻くが、ひと巻きごとに折り返して巻く方法です。太さが大きく変化する部位に用います。
  • 蛇行帯:包帯を重ねず一定の間隔を空けて螺旋状に巻く方法です。広範囲のガーゼや副木などを固定する際に用います。
  • 亀甲帯:肘関節や膝関節などの部位を8の字を描くように屈側で交差させて巻く方法です。交差する部分がずれず、関節の屈曲・伸展がある程度可能となります。
  • 麦穂帯:手関節や足関節、股関節、肩などを8の字を描くように伸側で交差させて巻く方法です。亀甲帯と同様、関節の屈曲・伸展がある程度可能となります。

 


本記事は株式会社サイオ出版の提供により掲載しています。

 

[出典] 『新訂版 根拠から学ぶ基礎看護技術』 (編著)江口正信/2015年3月刊行/ サイオ出版

SNSシェア

看護知識トップへ