昼夜逆転はなぜ起きるの?

『からだの正常・異常ガイドブック』より転載。
今回は「昼夜逆転のプロセス」に関するQ&Aです。

 

山田幸宏
昭和伊南総合病院健診センター長

 

昼夜逆転はなぜ起きるの?

睡眠欲求は、昼間の活動によって乳酸などの疲労物質がたまることで生じると考えられています。また、前日に睡眠時間が足りなかったりすると、不足分を補うために睡眠が促されるともいわれます。これは一種のホメオスタシス機能で、睡眠の負債を解消して体内環境を一定に保とうとする仕組みともいえます。 

 

さて、昼夜逆転がなぜ起きるのか考える時、この睡眠に至るきっかけがキーポイントになります。

 

まず第1のポイントが、昼間にほとんど活動しないと心地よい疲労が得られず、睡眠のニードが生まれにくくなるという点です。

 

第2のポイントは、睡眠の負債がない、というより睡眠を多くとりすぎていることです。

 

例えば、長時間の昼寝をすると夜眠れなくなるという経験を、誰もがしています。これはどういうことかというと、生体内でせっかく整い始めた交感神経優位から副交感神経優位という睡眠準備が、長時間の昼寝をすることでやり直しになってしまうのです。つまり、目覚めた時点で、それまでの睡眠準備がゼロになり、新たにリセットされることになってしまいます。

 

その結果、本来なら10時になれば眠くなる人でも、体内で睡眠準備ができずに、眠気が生じなくなります。そして睡眠のピークが次第に後ろへずれてしまうのです。眠りに入る時間が遅くなると、目覚める時間も遅くなります。そのため、体内時計と実際の時計との間にずれが生じ、極端な場合には昼夜逆転の生活になってしまいます。

 


本記事は株式会社サイオ出版の提供により掲載しています。

 

[出典] 『看護のためのからだの正常・異常ガイドブック』 (監修)山田幸宏/2016年2月刊行/ サイオ出版

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