自律神経系|からだずかん【50】

『ゆるっとポップな解剖生理学 からだずかん』(KADOKAWA)より転載、Web掲載にあたり一部改変。
内容は書籍刊行当時のもの。
今回は4章『脳・神経系』より、「自律神経系」について解説します。

 

著:角野ふち
 

自律神経系<Autonomic nervous system>

自律とは、支配されず独り立ちしている意味をもちます。

自律神経とは、基本的な生命活動を維持するために独立してはたらく神経系をさします。

 

自律神経系の主な活動範囲と役割を説明するイラスト図解。 左側には人体内部に心臓、肺、肝臓、胃腸などの臓器キャラクターが描かれています。主な活動範囲として「循環」「呼吸」「排泄」「消化」「分泌」「体温」の6項目が挙げられています。下部では交感神経と副交感神経をイメージさせるキャラクターが手を取り合っており、意識せずとも自動的に生命活動が調節されている仕組みを表現しています。

 

自律神経の分類

自律神経は大きく2つに分けられます。

 

自律神経系を構成する「交感神経系」と「副交感神経系」の相互作用を説明するイラスト。交感神経系(Sympathetic nervous system): 「興奮」状態や「エネルギー消費」を司ります。副交感神経系(Parasympathetic nervous system): 「リラックス」状態や「エネルギー確保」を司ります。 両者は互いに相反するはたらきをもち、一方が活発なときはもう一方が抑制される「拮抗(きっこう)」の関係にあることが示されています。

 

作用まとめ

交感神経系と副交感神経系が各器官(効果器)に及ぼす作用の比較一覧表。〈効果器/交感神経系の作用/副交感神経系の作用〉瞳孔/散瞳(さんどう):ひらく/縮瞳(しゅくどう):ちぢむ|気管/拡張/収縮|心拍数/上がる/下がる|血圧/上がる/下がる(少し)|消化管/運動・分泌が下がる/運動・分泌が上がる(消化が進む)|皮膚/血管・立毛筋:収縮、汗腺:発汗/―

 

自律神経系のしくみ

自律神経(交感神経・副交感神経)の構造と伝達物質を比較したイラスト図解。共通の構造: どちらも中枢から効果器(全身)に届くまでに、自律神経節を介して「節前ニューロン」と「節後ニューロン」の2つの神経細胞をリレーする。起始部の違い:交感神経: 胸髄・腰髄(T2〜L3)から始まる。副交感神経: 脳幹(脳神経核)と仙髄(S2〜S4)から始まる。神経伝達物質:効果器への末端: 副交感神経はアセチルコリン(Ach)を使用するが、交感神経はノルアドレナリン(NA)を使用する(※汗腺などの例外を除く)。機能的特徴: 自律神経は「不随意(無意識)」に働き、ホメオスタシス(恒常性)の維持に関わる。1つの効果器を交感・副交感の双方が同時に支配している様子が描かれています。

 

自律神経系がはたらくとき、全身の効果器が調節されます。

上の表は、それぞれ優位になったときに生じるからだの変化です。

 

 

[出典] 『ゆるっとポップな解剖生理学 からだずかん』 (著者)角野ふち (監修)嵯峨 堅、能間 国光/2024年5月刊行/株式会社KADOKAWA

 

著者プロフィール
角野ふちプロフィール

角野ふち(X、Instagram)

看護師、保健師、イラストレーター。

 

人のからだをかわいくポップなイラストで解説するコンテンツ『からだずかん』を、SNSやWebサイトで発信。

イラストを手がけた書籍に『薬メモ!』(大田和季著・じほう)、『みんなの救命救急科』(三谷雄己著・中外医学社)など。

日本メディカルイラストレーション学会会員。

 

webサイト: からだずかん
ショップ: ぞーきーず⁡

 

 

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