呼吸音の異常|からだずかん【25】

『ゆるっとポップな解剖生理学 からだずかん』(KADOKAWA)より転載、Web掲載にあたり一部改変。
内容は書籍刊行当時のもの。
今回は2章『呼吸器系』より、「呼吸音の異常」について解説します。

 

著:角野ふち
 

 

呼吸音の異常

肺から変な音が聴こえる…? これを“副雑音(ふくざつおん)といいます。

 

副雑音は主にラ音(水泡音(すいほうおん)、捻髪音(ねんぱつおん)、笛音(てきおん)、いびき音)胸膜摩擦音(きょうまくまさつおん)に大きく分類されます。複雑なので臨床で大切な副雑音は何かを詳しくみていきます。

 

副雑音〈Adventitious sounds〉

副雑音の種類を分類した系統図。副雑音は「ラ音」と「その他(胸膜摩擦音など)」に分かれ、ラ音はさらに「連続性ラ音」と「断続性ラ音」に分類されています。連続性ラ音には、笛音(ウィーズ/wheeze、ヒューヒュー・ピーピー)、いびき(様)音(Rhonchi、グーグー)、ストライダー(Stridor、グー… ※肺胞由来ではない)が含まれます。断続性ラ音には、捻髪音(Fine Crackles、パリパリ)、水泡音(Coarse Crackles、ブクブク・ゴロゴロ)が含まれます。それぞれの音のイメージとして、リコーダーやいびきをかく人、炭酸飲料などのイラストが添えられています。

 

聴くときの3つのポイント

副雑音を評価する3つのポイントを説明する図解。「音の高さ」は低音(Hz↓)から高音(Hz↑)の周波数の軸、「音が途切れるか」は連続性(とぎれない)から断続性(ぷつぷつ……)の性質の軸、「いつ聴こえるか」は吸気(吸ったとき?)から呼出(吐いたとき?)の時間軸で表現されています。

 

実践!本当に必要な4つの呼吸音

4種類の副雑音(水泡音、捻髪音、ウィーズ、ストライダー)の特徴をまとめた図解。 1.水泡音(青):肺胞内に水がたまる状態で「ストローでぶくぶくするイメージ」。音の高さは中低音、性質は断続性、吸気時に聴こえる。 2.捻髪音(黄):肺の間質が固くなる状態で「紙風船をふくらませるイメージ」。音の高さは高音、性質は断続性、吸気終末に聴こえる。 3.ウィーズ(緑):末梢気道が細い状態で「笛を吹くイメージ」。音の高さは高音、性質は連続性、呼気時に聴こえる。 4.ストライダー(赤):中枢気道が狭い状態で「のどをしめられているイメージ」。音の高さは高音、性質は連続性、吸気時に聴こえる。 各項目には、音の高さ・連続性/断続性・吸気/呼気のタイミングを示す評価スケールとイメージイラストが添えられています。

 

 

[出典] 『ゆるっとポップな解剖生理学 からだずかん』 (著者)角野ふち (監修)嵯峨 堅、能間 国光/2024年5月刊行/株式会社KADOKAWA

 

著者プロフィール
角野ふちプロフィール

角野ふちXInstagram

看護師、保健師、イラストレーター。

 

人のからだをかわいくポップなイラストで解説するコンテンツ『からだずかん』を、SNSやWebサイトで発信。

イラストを手がけた書籍に『薬メモ!』(大田和季著・じほう)、『みんなの救命救急科』(三谷雄己著・中外医学社)など。

日本メディカルイラストレーション学会会員。

 

webサイト: からだずかん
ショップ: ぞーきーず

 

 

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