彼氏を甘やかしまくってダメ男に育成しかけた話｜マンガ・看護師のリアル恋愛レポ（18）

2021/10/27

モテないYさんに初めての彼氏ができたけど…？

26歳の看護師Yさん。今まで彼氏はいたことがありません。はっきり言ってYさんはモテないと自覚していて、そして恋愛にもあまり興味がありませんでした。職場の皆は「Yちゃんみたいなお母さん欲しいな」「人はいいのに…」と声をそろえて言います。そんな周りからの声に「ケンカ売ってんのかい?」と言いながらも（しかしそろそろ結婚を視野にいれて相手探しをしないと…本気出すか）と肩を鳴らしました。

そして街コンで出会ったのが24歳のM君でした。「へ～看護師さんなんですね!優しくて面倒見よさそう」と爽やかで優しそうな男性でした。何回かデートに誘われて行くうちに、（懐っこくてかわいいなぁ。デートに誘ってくれてはいるけど…私なんかただの暇つぶしなんだろうなぁ）と思っていました。しかし「Yさん!僕、Yさんのことが好きです!付き合ってください!」とまさかの告白されました。Yさんは（えぇ!?女として見てくれてたの!?）と驚きました。

恋愛経験のないYさんは（私、騙されてないよね?保険入らされたり壺買わされたりしないよね?M君のこといい子だとは思うけど…恋愛初めてで自分の気持ちがよくわからない!!）と迷いましたが、（えぇーーーい!こんなこと二度とないかもしれない!）と思い、「私でよければよろしくお願いします!」とOKしました。それからM君とは半同棲状態になりました。「寂しいから来ちゃった」「Yちゃんお腹すいたー「はいはいもうすぐ出来るからねー」「Yちゃんお風呂ー」「今洗ってくるから!」とM君のお願いは何でも聞いてあげました。

（ふふふ、何でもしてあげたくなっちゃう。これが愛情ってやつか）とM君の肩をもみながらYさんは思いました。しかしM君は段々と横柄な態度を取るようになりました。「ねーお風呂熱すぎなんだけど!」「もっと優しくもんでよ!骨折れたらどうすんだよ」とわがまま放題なM君に、（なんか…わがままになってきてない?）とYさんは怪しむようになりました。すぐに「ね～これやって～」とリモコンの電池が切れたことをYさんに言ってきたので「たまには自分でやったら?」と言ってみると…

「うちのお母さんは何でもやってくれたのに」とムッとして言いました。Yさんは（そうか…そういうふうに育ってきたのか…私はお母さん代わりなだけだね）と悲しくなりました。Yさんはダメだと思いつつもM君に嫌われたくなくて、「そうか、ごめんね。後でやるね」と、彼のわがままをきいてしまいました。しかしどんどんわがままはエスカレートし周りの人にまで嫌な態度をとるようになりました。

Yさんは（これじゃいかん!M君がダメになってしまう!）と思い、「M君、ちょっといいかな」とこれまでの態度について話しました。「M君最近わがままエスカレートしてきてるし周りの人にもあたりがきついよ。もっと人の気持ち考えて言った方が」と注意すると、「うるさい!」とM君が遮りました。「Yちゃんさーこんなにイケメンで年下の俺と付き合えてることにありがたいとか思わないの?なにオレに指図してんの?」とキレ始めました。Yさんはそれを聞いて、（……アリガタイ…?）とポカーンとしてしまいました。

（え?そうなの?世間一般から見たらこれはありがたいことなの?まぁ確かに私は美人じゃないし今後の人生でこんなかわいい男の人と付き合えることになるなんてないかもしれないけどさぁ）と考えましたが、「M君…私はあなたと付き合えて…ありがたいと」とまで言って、「思ってるわけねーだろ!!あほかぁ!!」と机をバンッと叩いて言いました。M君は「え…」と焦りましたが、「むしろこんな面倒みよくて優しい私と付き合えてありがたいと思いなさいよ!!」とYさんは言いました

「24にもなって自立できないのなら実家返っておっかさんのおっぱいでも吸ってな!」「人の気持ちもわからないやつなんてこっちから願い下げだよ。あばよ」と言って伝票を持って立ち去りました。M君は「……か、かっこいい」と目をキラキラさせて言いました。一方Yさんは（あぁーーーやっちまったやっちまったようう。言いすぎちゃったよううう。けどこれでいいんだ。モテないからって自分が言いたいこと我慢してへり下るくらいなら1人でいたほうが数千倍いいんだ）と考えていました。

「私も甘やかしすぎたし2人にとってこれがいい選択…」とトボトボ帰っていると「Yちゃん」と呼ばれ振り向くとM君が息を切らして追いかけてきてくれました。「ごめんねオレあそこまではっきり言われたの初めてで…甘やかされて調子乗ってた、目が覚めたよ」と今までの態度を誤りました。それからM君は人が変わったようにいい男に成長していきました。あの時嫌われることを恐れず自分の気持ちを伝えてよかったと思うYさんなのでした。