「訪問看護師」の仕事内容や働き方、気になる給料や病院との違いについて解説します。
訪問看護師の役割・仕事内容
訪問看護とは
訪問看護とは、病気や障害のある方が住み慣れた自宅・地域で療養生活を送るための在宅サービスです。
訪問看護師の役割
訪問看護師は、医療と生活の両方の視点から、利用者さんの「その人らしい暮らし」を支えるのが主な役割。
また、ご家族のサポートや多施設・多職種との調整も、訪問看護師の大切な仕事です。
訪問看護師の仕事内容
訪問看護師は、訪問看護ステーションから利用者さんのご自宅や介護施設などを訪問し、必要なケアを提供します。
訪問看護師が行う看護ケアは、主に次のような内容です。
- 健康状態のアセスメント
症状やバイタルサインのチェック など
- 療養生活のお世話
清潔ケア、栄養管理・ケア、排泄管理・ケア、療養環境の整備 など
- 医療処置
医師の指示に基づく医行為(点滴・注射、褥瘡処置など)、在宅酸素療法の管理、吸引、服薬管理 など
- 病状悪化の防止やリハビリ
褥瘡・拘縮・肺炎などの予防、寝たきり予防のためのケア など
- ターミナルケア
訪問看護師の1日の流れ
訪問看護師は1日4~5件の訪問を行うのが一般的です。
1日のスケジュール例
訪問看護ステーションの多くは、夜間の急変などに備えるオンコール体制を取っています。訪問看護師は月に数回のオンコール担当を受け持つのが一般的です。
訪問看護師の給料は?
訪問看護師の平均年収は約435万円です(看護roo!調べ)。
看護師全体の平均年収(約480万円)と比べると、やや下がるケースが多いようです。
ただし、訪問看護師は日勤がメインで、基本的に夜勤がありません。
そう考えれば、一概に「給料が低い」とは言えないでしょう。
また、ここ数年は全体的に給料アップの傾向があり、病棟勤務との年収差は縮まってきています。
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訪問看護師に必要な資格・経験は?
訪問看護師になるうえで、必要な資格や経験などは特にありません。
最近では、新卒で訪問看護師になる方もいるなど、20代も増えています。
経験年数そのものよりも「コミュニケーション力」や「マナー」、そして何より「訪問看護に興味があること」が大切です。
訪問看護師のメリット・デメリット
病院勤務に比べて、訪問看護師として働くのは次のようなメリット・デメリットがあります。
- 夜勤がない、時短勤務・パートタイムなど柔軟な働き方がしやすい
- じっくり向き合う看護ができる
- 日勤メインなのに給与水準が高め
- オンコールがある
- 教育体制が整っていないステーションもある
- 医療処置のスキルが低下しやすい
訪問看護ステーションはどう選ぶ?
全国で1万カ所以上ある訪問看護ステーションの中から、自分に合う職場を選ぶには、次のようなポイントをチェックするのがオススメです。
- オンコールの体制
- 休日
- 医療法人のステーションか、民間企業のステーションか
- ステーションの規模
- 利用者さんに多い年代・疾患など
- 教育・研修体制
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