最終学年の夏、まだ就職が決まっていない看護学生さんは、「もしかして私だけ?」「このまま決まらなかったらどうしよう…」と不安な気持ちになると思います。
7月頃になると、学校には就職が決まった友達が急に増え始め、余計に焦りが募りますよね。
ただ実は、「内定は遅かったけど、結果的に自分に合った病院に入職できた」という先輩看護師は少なくありません。
この記事では、そんな先輩たちのアドバイスをもとに、今できる3つの対策を紹介します。
※この記事で紹介する看護師の体験談は、「看護roo!お悩み掲示板」などに寄せられたコメントなどを基に、個人が特定できない形で再構成しています。
内定が遅かった新卒看護師は珍しくない
看護師の新卒採用では、一般的に最終学年の4〜6月ごろが採用試験のピークになり、5〜7月ごろに内定が出るケースが多いようです。
近年は就活の早期化が進んでいます。そのぶん、周囲と比べて遅れを感じやすくなっているという事情もあります。
しかし実際には、夏以降に就職を決めた先輩も少なくありません。12月や国家試験のあとに就職が決まった先輩もいます。


就職先は必ずある!看護師の採用市場は?
今は「就職先が決まらないかも…」と不安な気持ちでいっぱいかもしれません。
でも、大丈夫です。看護師の就職先は必ずあります。求職者1人に対して、どのくらい仕事の数があるかを示す求人倍率を見てみましょう。
日本看護協会の調査によると、施設種類別の求人倍率のランキングは以下の通りです。
- 訪問看護ステーション(4.54 倍)
- 病院(20~199 床)(3.00 倍)
- 病院(200~499 床)(2.49倍)
- 病院(500 床以上)(1.93 倍)
- ケアハウス・グループホーム・有料老人ホーム(1.78 倍)
近年は、在宅医療のニーズが高まり、訪問看護ステーションにおける看護師の需要が増えています。新卒の採用に積極的なステーションも増えてきました。
一方で、新卒採用では人気のある大規模病院や急性期病院では応募が集中しやすく、結果として競争率が高くなることはありますが、中小規模の病院であれば比較的難易度は下がります。
看護師全体で見ても、求人倍率は約2.5倍(求職者1人に対し、求人が2.5件)と、直近4年間で増加傾向です。
そのため、視野を広げて志望先の条件を見直せば、必ず就職先は決まります。
先輩の体験談から学ぶ、今からできる3つの対策

周囲と比べて内定が遅れると、不安になりますよね。でも、めずらしいことではありません。
ここでは、実際に似た経験のある先輩たちのアドバイスを紹介します。
対策① 面接を振り返ってみる

まずは、これまでに受けた面接を振り返ってみましょう。
- どんな質問があったか
- 自分の答え方に迷いはなかったか
- 表情や態度はどうだったか
このように書き出してみると、自分の考えが整理されて次回の改善につながります。
質問が予測できず、話す内容も決まっていないと、誰でも緊張で表情や態度が固くなってしまうものです。そうなると、本来のあなたの強みや魅力が面接官に伝わりづらくなってしまいます。
これまでの試験を「材料」にして準備をしておけば、次はもっとリラックスして面接に臨めるはずです。
対策② 採用試験を受ける病院をよく分析する

病院ごとに、大切にしていることや求める人物像は大きく異なります。
- 病院の理念や基本方針
- 看護部の教育体制やサポート内容
- 看護観・人材像
病院を深く知れば知るほど、「ここで働きたい理由」に説得力を出しやすくなります。
病院のホームページや採用情報を調べて、志望先がどんな人材を求めているのかを知りましょう。そこに自分を重ねて、「ここでこんな看護ができそう」と具体的にイメージしてみてください。
まだ説明会や見学会に参加できるなら、申し込んでみるのもおすすめです。
対策③ 広い視野で志望先を探す

大規模病院、急性期病院、都市部の病院、大学病院など、看護学生さんに人気の病院では、倍率が高くなるケースがあります。
なかなか就職先が決まらないときは視野を広げて、志望先の条件を増やしてみることも重要です。
- 中小規模の病院で幅広く学ぶ
- 慢性期で患者さんとじっくり向き合う
- 都市部から少し離れ、地域に根ざした看護を提供
中小規模の病院は、病棟や診療科が細かく分かれていないことが多く、さまざまな疾患や病態に対応します。そのため、「看護の全体像」を早い段階で身につけられます。
また、慢性期病院では、患者さん一人ひとりと時間をかけて関われるため、小さな変化に気づく観察力や、信頼関係を築く力が育ちます。
大規模病院や急性期病院でなくても、看護師として確実に成長できます。忙しすぎない環境でじっくりと自分の適性を確かめてから、キャリアアップのために転職するのも良い選択肢です。
就職がなかなか決まらないときの考え方

就職がなかなか決まらず、面接で落ちるたびに、これまでの実習や勉強が否定されたような気持ちになる―
そんな経験をした先輩も少なくありません。
ここでは、そんな不安な気持ちとの向き合い方を見ていきます。
「面接で落ちる = 向いていない」ではない
面接で落ちると、「自分がダメだった」と思ってしまいがちです。
でも、実際には病院とあなたの相性が合わなかっただけ、ということも多いです。
【例】
- 急性期を希望する病院に、じっくり向き合うタイプの学生が応募した
- 即戦力を求める病院に、丁寧に教えてほしい学生が応募した
- アクティブな雰囲気の職場に、落ち着いた性格の学生が応募した
むしろ、入職してから「思っていた職場と違った」となるより、面接の段階で気づけた方が良いとも言えます。
「早く決まる」が良いとは限らない
早く決まることが必ずしも良い結果とは限りません。

早く内定を得ることより、自分に合った病院をじっくり選ぶ方が、長い目で見れば良い結果につながります。
今は不安で辛いかもしれません。でも、この時間は決して無駄ではありません。ここでの気づきが、きっと納得のいく就職につながります。
一人で抱え込まなくて大丈夫
不安な気持ちは、誰かに話すだけでも少し楽になります。
- 学校の就活指導の先生
- 同じように就活中の友人
- 実習でお世話になった先輩看護師
- 家族
「就活がうまくいかない」と正直に話してみてください。きっと、あなたの良さを再確認してくれる人がいるはずです。
無理のない範囲で国家試験の勉強も

就職が決まらないと、なかなか国試の勉強をする気持ちになれないですよね。
でも、資格さえあれば、周囲より遅くなったとしても必ず就職は決まります。
今は就活と並行で大変だと思いますが、無理のない範囲で、少しずつ国試の勉強も進めてみましょう。
看護師免許は、あなたの未来の選択肢を広げてくれます。
まとめ
就職が決まらないと、「自分は看護師に向いていないのでは」と感じてしまいがちです。
でも、就職活動の結果は、あなたの価値を表すものでは全くありません。
先輩たちも同じように不安になりながら、就活に取り組んできました。そして今、看護師として働いています。
就職活動のペースは人それぞれです。転職もメジャーな選択肢ですので、新卒での就職先に必要以上にこだわらず、少しずつ前に進んでいきましょう。
次の春に、あなたが新しいユニフォームに袖を通している姿を、心から応援しています。





