新卒看護師として働き始めるとき、病院の看護師寮に入るかどうかは迷うポイントの一つですよね。
この記事では、就活中の看護学生さんに向けて、看護師寮の種類や費用、注意したい寮生活のルールなどを解説します。
「寮の暮らしって実際どう? ひとり暮らしや実家とどっちがいい?」という疑問にまるっと答えます!
看護師寮ってどんなところ?

「看護師寮」と聞いて、どんなイメージが浮かぶでしょうか?
看護師寮は病院によって設備も雰囲気も大きく異なります。
中には、オートロック完備の築浅マンションタイプや、家具付き個室タイプもあり、「看護師寮って想像してたよりずっと快適!」という声も。
ここでは、看護師寮の主なタイプと特徴について見ていきましょう。
病院所有の敷地内の寮
病院の敷地内またはすぐ近くにある寮で、「通勤時間ゼロ〜数分」という便利さが最大のメリット。
家賃も格安〜無料のケースが多く、交通費もかからないため、出費を最小限に抑えられます。寮母さんが常駐していたり、セキュリティがしっかりしている場合もあり、安心感も抜群です。
ただし、やや築年数が古めの物件が多く、設備の新しさにはばらつきがあります。
借り上げ寮(民間マンション)
病院が民間のマンションやアパートの一室を借り上げて提供するスタイル。
築浅・オートロック・バストイレ別など、「一人暮らしの理想」に近い設備がそろっていることも多いです。
一棟まるごと病院が借り上げているケースと、数部屋単位で借り上げているケースがあります。数部屋単位の借り上げ寮の場合、マンション・アパート内の住人は一般の方が多いので、仕事とプライベートをしっかり分けたい人にはおすすめ。
ただし、敷地内寮に比べると家賃補助の条件が病院によって異なり、多少費用がかさむ場合もあります。
シェアハウス型・相部屋寮
シェアハウスのように、リビング・キッチン・バスなどを共用するスタイル。こうした共同スペースがあるタイプの寮は減ってきていますが、最近は逆に高級シェアハウスのようなおしゃれな物件も出てきているようです。
同期や先輩との交流がしやすく、「初めての土地でも孤独を感じない」というメリットも。一方で、生活リズムの違いやプライバシーの少なさがストレスになることもあるので、「人との距離感や生活スタイルに合うかどうか」がカギになります。
ひと口に「寮」といってもスタイルはさまざま。写真や見学を通じて、実際の様子を確認しましょう!
どんな人が入れるの?配属や希望は通る?
看護師寮は、多くの場合、「新卒・若手の看護師向け」に用意されています。
中途採用でも空きがあれば入れる病院もありますが、年齢や勤続年数に上限があるケースが一般的です。
また、配属先によって入寮先が決まる病院もあり、希望が必ず通るとは限りません。 「第一希望は借り上げ寮だったけど、配属部署の関係で敷地内寮に」といったケースも。
希望が通るかどうかは、病院の規模や空き状況、優先順位によって異なるため、就活中に確認しておくのが安心です。
また、寮には「最長◯年まで」といった在寮年数の制限があることもあるため、将来的なライフプランも踏まえて考えておきましょう。
看護師寮のリアルな暮らしとルール|メリット・デメリットも!

「家賃が安い」「通勤がラク」といったメリットがある一方で、寮生活にはプライバシーや人間関係の不安もつきもの。ここでは、看護師寮でのリアルな暮らしと、よくあるルール、そして寮が向いている人・向いていない人の特徴について、正直にお伝えします。
看護師寮にありがちなルールとは?
看護師寮には、ある程度のルールが設けられていることが一般的です。病院や寮のタイプによって違いはありますが、以下のようなものがよく見られます。
- 門限がある(例:23時まで)
- 異性の立ち入り禁止
- ゴミ出しや共用部分の清掃当番
- 騒音対策やペット禁止などの生活マナー
看護師寮は「職員の共同生活の場」という側面もあるため、一人暮らしより自由度はやや低めです。とはいえ、ルールの厳しさは病院によってさまざまなので、説明会や見学の際に確認するのがおすすめです。
人間関係・プライバシー、気になる実情は?
寮生活で不安を感じる人が多いのが、人間関係とプライバシーの問題でしょう。
- 壁が薄くて生活音が気になる
- 共用スペースで毎日顔を合わせるのが疲れる
- 先輩や同僚と距離が近すぎて気を遣う
こうした声がある一方で、「同期と自然に仲良くなれて心強かった」というポジティブな体験談もたくさんあります。
たとえば、「仕事終わりに同期の部屋に集まって、ゴハンを食べながら愚痴大会でスッキリ!」なんてエピソードも。
特に新卒1年目は、仕事でも生活でも不安が多い時期。寮に住むことで、同じ立場の仲間と支え合えるのは大きなメリットにもなります。
プライバシーが心配な人は、「個室あり」「バストイレ付き(共用なし)」などの条件で寮を選びましょう!
看護師寮が合う人・合わない人の特徴
寮は「生活の安心感」がある一方で、「プライバシーや自分のペース」を重視する人には合わない場合もあります。どちらを優先したいかで、選び方は変わってきます。
看護師寮が合う人
- 経済的にできるだけ出費を抑えたい
- 通勤時間を短くしたい
- 睡眠時間を確保したい
- 仲間とワイワイ過ごすのが好き
- 実家を出て自立したいが、初めてのひとり暮らし・慣れない土地が不安
看護師寮が合わない人
- プライベート空間を大事にしたい
- 他人と距離が近いとストレスを感じる
- 勤務と生活をきっちり分けたい
- 静かな環境で自分のペースを保ちたい
- 実家が近く、ひとり暮らしは家事の負担が心配
もちろん「絶対にどちらか」というわけではありませんが、自分の性格や大事にしたいことを軸に選ぶことが、後悔しない寮選びのコツです。
寮生活を経験した先輩リアルアンケート
ここでは、看護roo!のアンケートに寄せられた、リアルな寮生活体験談をご紹介します。
【設備・費用面】


【人間関係・コミュニティ】



【安全面】


新築同然のオートロック付きマンションから、築数十年のレトロな建物まで、病院によって寮の環境は本当にさまざま。同じ病院でも配属される寮によって全く違いますし、個人の価値観によっても感じ方は変わります。
看護師寮の家賃・費用は?一人暮らしとどっちがいい?

「一人暮らしはお金がかかるから寮に入りたい」と考える方も多いでしょう。ここでは、看護師寮の家賃・費用について詳しく見ていきます。
看護師寮にかかる費用の目安
看護師寮にかかる費用は病院によって異なりますが、一般的には以下のようなコスト感です。
| 費用項目 | 寮生活 | 一人暮らし(参考) |
|---|---|---|
| 家賃 | 数千円〜3万円程度 | 6〜12万円程度 (都市部) |
| 光熱費 | 込み or 実費 | 実費 (1〜2万円) |
| 管理費 | 数千円〜1万円 | 物件により異なる |
看護師寮はかなりコストパフォーマンスに優れており、浮いた分を貯金や趣味に回すこともできます。
家賃・費用だけじゃない!看護師寮のココも比較
お金の面だけでなく、看護師寮に入るかどうかはこんなところもポイントです。
通勤時間の差
敷地内の寮であれば、病院まで徒歩5〜10分ということも。仮に一人暮らしや実家暮らしで電車通勤45〜90分になることを考えると、負担感がかなり減るでしょう。
たとえば片道45分短縮×往復=90分/日の差は、週5日出勤で年間約390時間(約16日分)も自由時間が増えることになります。睡眠や趣味、勉強の時間に当てられるのは大きいですね。
初期費用の負担
看護師寮は敷金・礼金が不要で家具家電付きのことも多く、通常の一人暮らしと比べて初期費用を大幅に抑えられます。
プライベートの自由度
看護師寮は来客・楽器・配信・ペットなどに制限がある場合がほとんど。趣味や生活音を気にせず暮らしたい人は、一人暮らしの方がストレスは少なめです。
看護師寮の選び方|看護学生向けチェックリスト

ここでは、看護師寮を選ぶうえで確認しておきたいチェックポイントや、見学・説明会でのコツをまとめました。「住んでから後悔したくない!」という方は、ぜひ参考にしてください。
看護師寮のチェックリスト&見学ポイント
「寮あり」と書かれていても、それだけで判断せずに、事前の情報収集や見学時、次のような点を確認しておきましょう。
| チェック項目 | 確認ポイント |
|---|---|
| 寮の種類 | 敷地内 / 借り上げ / シェア型 |
| 家賃・費用感 | 家賃 / 光熱費/ その他費用 |
| プライベート | 完全個室 / 防音性 / 共用部分 |
| 通勤時間 | 徒歩・バス・電車 / 所要時間 |
| 設備 | バストイレ別 / 家具家電の有無/ キッチン設備 / Wi-Fi環境 / 宅配ボックス |
| 生活ルール | 門限 / 来客NG・異性NG / 共用部分の掃除当番など |
| 周辺環境 | コンビニ・スーパー / 最寄り駅の距離・路線など |
| 清潔感・築年数 | 建物の築年数 / 清掃状況 |
| セキュリティ 入寮条件 | オートロック、モニター付きインターホン、防犯カメラ、周辺の治安・通勤ルートの明るさや人通りなど / 年齢制限 / 在寮期間 / 退寮条件 |
これらのポイントを踏まえて、看護師寮がある病院をチェックしてみましょう。
よくある質問と不安解消Q&A
看護師寮について調べていると「本当のところはどうなの?」という疑問がたくさん出てきますよね。ここでは、よくある質問や不安に、現実的な視点からお答えします。
- プライバシーの問題
:同僚と距離が近すぎて息が詰まる - 人間関係の複雑さ
:職場のトラブルが寮生活にも影響 - 生活の制約
:門限や来客制限で自由度が低い - 設備の古さ
:期待していたより古い・狭い - 騒音問題
:隣室の生活音や共用エリアでの騒音
看護師寮を検討している場合、次のような点を留意しましょう。
- 見学できる場合は事前に見学して確認する
- 数部屋単位の借り上げ寮を選ぶ
- どこまでが許可されてどこからがNGかを具体的に把握する
- 期間限定と割り切って1〜2年で一人暮らしに移行する
これらの対策を行うことで、新人看護師時代を支える住まいとして有効活用できます。
- 異性は立ち入り禁止という寮が多い
- 共用エリアのみOKという寮もある
- マンションの借り上げ寮では比較的自由度が高い傾向
- 夜勤者以外は門限(22〜24時)がある寮もある
寮内でのルールは事前に確認が必要です。「バレたら退寮になる」「防犯カメラでバレる」といった先輩看護師の声も実際に聞かれるため、ルールはしっかりと確認しましょう。
- 個室(6〜8畳程度)が主流
- バス・トイレ別の物件も増加
- キッチン付きで自炊可能な寮が多い
- 家具家電付き(ベッド、机、冷蔵庫、洗濯機、エアコンなど)
- オートロックや宅配ボックス、インターネット完備の借り上げ寮も

ただし病院によって差があるため、見学時に実際の設備を確認することが重要です。
【まとめ】後悔しない寮選びのために
就活での病院選びは、勤務地や仕事内容が主な軸になりますが、実は「働きながら、どんな暮らしをするか」も、快適に仕事を続けていくうえでとても大切な要素です。
自分にとって心地よい新生活のスタートが切れるよう、看護師寮のある病院も検討してみましょう。

看護師寮がある病院を見てみよう!




