心臓が動いていたのに、心停止と判断し、胸骨圧迫をしたらどうなる?

『根拠から学ぶ基礎看護技術』より転載。
今回は心停止していない場合の胸骨圧迫に関するQ&Aです。

 

江口正信
公立福生病院診療部部長

 

心臓が動いていたのに、心停止と判断し、胸骨圧迫をしたらどうなる?

 

問題はありません。頸動脈が触れているかどうか迷ったら、触れないと判断し、ただちに胸骨圧迫を始めましょう。

 

〈目次〉

 

胸骨圧迫の役割は

胸骨圧迫は心停止だけでなく、患者の心拍が十分でない場合の補助の役割もあるのです。つまり胸骨圧迫は心停止に対してのみ行うものではありません。

 

頸動脈が触れているかどうかの判断は難しい

頸動脈が触れているかどうかは、かなり慣れている専門家でも判断を間違うことがあるものです。

 

迷ったら、脈がないと判断し、ただちに胸骨圧迫を行いましょう。もし十分に心臓が動いているのに胸骨圧迫をしたら、された方は怒り出すでしょう。そのときは謝罪し、やめればいいのです。

 

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本記事は株式会社サイオ出版の提供により掲載しています。

 

[出典] 『新訂版 根拠から学ぶ基礎看護技術 第2版』 (編著)江口正信/2024年5月刊行/ サイオ出版

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