病院ではそれぞれ「教育制度・研修プログラム」を設けています。特に、看護師としての基礎を学ぶ1年目にどんな教育を受けられるかは、就職先選びの重要なポイント。主な新人看護師の教育制度・研修プログラムを知り、参考にしましょう。
プリセプター制度

プリセプター制度(プリセプターシップ)とは、先輩看護師がマンツーマンで新人看護師を指導・サポートする教育体制のことです。
サポートする先輩をプリセプター、新人看護師をプリセプティと呼びます。実際の業務を通じて学ぶOJT教育のひとつです。
プリセプターは知識・技術はもちろん、業務の進め方や悩みまで、新人看護師を幅広くサポートしてくれる存在です。多くの病院がプリセプター制度を取り入れています。
メンター制、エルダー制、チーム支援型

プリセプターによるマンツーマン指導に加えて、メンター制やエルダー制を組み合わせている病院もあります。また、特定の先輩だけが指導の役割を担うのではなく、チーム全体で教育する体制を導入しているケースもあります。
- メンター制
プリセプターとは別に、新人看護師の相談にのる「メンター」の先輩がつく体制のこと。技術面の指導はプリセプター、精神面でのサポートはメンターなど、役割分担をすることが多い。 - エルダー制
プリセプターの補佐役となる「エルダー」の先輩がつく体制のこと。プリセプターを支援することで、新人看護師の教育体制をバックアップする。 - チーム支援型
プリセプターのように特定の先輩看護師だけが指導者・教育係を行うのではなく、全員が教育にかかわる役割を担い、チームで新人看護師をサポートする体制のこと。
クリニカルラダー研修

看護師として身につけるべき能力について、段階(ラダー)に応じて目標を定め、達成を目指していく研修プログラムです。
ラダーとは「はしご」のこと。はしごを登っていくようにステップアップを目指します。1年目はラダーⅠ、2~3年目はラダーⅡなど、4~5段階に分かれている病院が多いでしょう。
多くの病院がクリニカルラダーを導入していますが、具体的な研修内容には病院独自の個性もあります。ラダーごとにどんな研修が組まれ、どんな知識・技術が身につけられるのかをチェックしてみましょう。
ローテーション研修

ローテーション研修とは、複数の病棟・部署を短期間ごとにまわり、経験を積むプログラムのこと。
新人看護師の配属先は4月に発表されることが多いですが、ローテーション研修を行う病院では、3~6カ月のローテーション研修の後、希望に基づいて配属先が決まります。
実際の業務内容や雰囲気がわかってからの配属になるため、入職後のギャップが防げます。
教育体制は見学会・インターンシップで確認!
看護学生のみなさんが就職先を考えるとき、「教育体制が充実しているところを選びたい」という声はよく聞かれます。
ですが「教育体制が充実している」といっても、具体的にどんな体制をとっているのかはさまざま。ある人にとっては魅力ある教育体制も、ある人にとっては「この研修スタイルは自分の学び方に合わないかも?」と感じることもあります。
病院見学会やインターンシップで確かめながら、自分に合った病院を探してみましょう。

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