熱中症の搬送者数が急増中―前年比1.3倍 早期見極めのポイントとは?

【ナース知っ得ニュース 2015/7/22】

 

7月6日~7月12日までの一週間、熱中症で救急搬送された人の数が全国で3058人にものぼりました。熱中症は早期の見極めが重要です。梅雨明け後も猛暑日が続いており、警戒が呼びかけられています。

 

熱中症搬送3058人…6~12日、前週の6.5倍(読売新聞)

 

7月6日週の熱中症搬送者は3058人

総務省消防庁のまとめによると、7月6日~7月12日までの一週間で熱中症により救急搬送されたのは3058人。前年の同時期2466人と比べて、約500人多くなっています。

うち死亡者は4人、重症者は52人。新生児と乳幼児が17人、少年505人、成人1053人、高齢者1483人でした。

 

都道府県別に見ると、以下のような結果に。

  1. 1位:埼玉県(190人)
  2. 2位:大阪府(185人)
  3. 3位:熊本県(172人)
  4. 4位:東京都(162人)
  5. 5位:愛知県(161人)

 

また、7月19日には関東地方でも梅雨明けが発表され、18日~20日の3連休は各地で猛暑日となりました。連休最終日の20日には、全国で833人が救急搬送されています。

 

早期発見がキモ!医療機関受診のタイミングの見極めポイント

熱中症で救急搬送される人がこれほどまでに増える中、搬送されるまでには至らないものの、危険な状態になっている人の存在が多いことは自ずと予測できます。看護師としては十分に周囲へ警戒を促し、必要なケアを行う必要があります。

 

今年の3月に、日本救急医学会が「熱中症診療ガイドライン2015」を発表しました。

(参考記事)予防と早期発見を重視|世界初の「熱中症診療ガイドライン」登場

 

このガイドラインは、病状を過小評価してしまい対応が遅れることを防ぐ狙いがあります。

熱中症は早期発見と治療が重要であるため、特に医療機関を受診すべきかどうかの見極めを正確に行うことが大切です。とくに医療機関受診を要するかどうかの見極めは予後に大きな影響を与えます。

 

ガイドラインによれば、「頭痛、嘔吐、倦怠感、虚脱感、集中力や判断力の低下」などの症状が見られたら、医療機関受診のタイミング。体温管理を行い、安静、十分な水分とナトリウムの補給などのケアが必要です。

上記記事によれば、専門家も「オーバートリアージでも構わないので、意識レベルが普通でない時点で中枢神経障害を疑い、入院施設のある医療機関に紹介してほしい」と話しています。

 

 

(参考)

総務省消防庁 熱中症情報

関東甲信が梅雨明け 館林で37.8度、熱中症相次ぐ(朝日新聞)

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