最終更新日 2019/08/01

バッグバルブマスク

バッグバルブマスクとは・・・

バッグバルブマスク(ばっぐばるぶますく)とは、口腔に空気を送り込む人工呼吸器具である。英語表記から「BVM」と略されることがある。bag valve mask、BVM。

一般にデンマークのアンビュー社の製品が知られているため、医療現場では「アンビューバッグ(ambu bag)」と呼ばれることもある。

基本的な構造は、袋状で手で押す部分のバッグ、顔面に当てる部分のマスク、バッグとマスクの間の弁であるバルブで構成されている。
バッグを握ると患者の肺に空気が送られ、そのバッグを戻すと、肺に入った空気が吐き出される。構造上、一方向のバルブによって、バッグ内に空気が戻らないようになっているため、吐き出された空気は外に放出され、それと同時にバック内には新鮮な空気が入ってくる。
また、マスクの反対側にリザーバーという袋状のものを付けることがある。これはリザーバーによって高濃度の酸素が送ることができるため、必要に応じて使用される。
なお、気道内圧調整能を有した「ジャクソンリース」と呼ばれるBVMもあるが、ジャクソンリースのバッグは柔らかく自然に膨らまないため、使用時はガス供給源からの接続が必要。自発呼吸をバッグの動きで感知できる利点がある。

BVMは、心肺停止や意識喪失等による自発呼吸ができない場合など、主に救急医療で用いられる。使用する際、1人で行う場合と2人で行う場合がある。

【注意点】
・確実な気道確保をして、空気がもれないようにマスクを顔面に密着させる。
・換気が正しく行われているか確認するため、必ず胸郭が動いていることを目視する。
・過換気(胸腔の内圧が上昇)しないよう、バッグの握り方に注意する。

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