バッグバルブマスクのエア漏れは、どうすれば防げる？

『いまさら聞けない！急変対応Q＆A』（照林社）より転載。一部改変。
今回はバッグバルブマスクのエア漏れ防止について解説します。

 

影山圭子
松江赤十字病院 NICU／救急看護認定看護師

 

 

 

急変対応において、マスク換気はとても重要です。急変時の呼吸管理でよく用いられるのは、リザーバ付きバッグバルブマスク（図1）です。

 

図1 リザーバ付きバッグバルブマスク

 

バッグバルブマスクのバルブには1方向弁が付いています。そのため、患者の唾液や血液が直接逆流することはありません。また、リザーバを付けると、通常の酸素マスクに比べて高濃度の酸素を投与できるのが特徴です。

 

エア漏れを防ぐポイント

エア漏れを防ぐポイントは、以下の2つです。これらを理解して正しく使用し、ていねいに保管することが、エア漏れ防止につながります。

 

1 対象に合ったマスクを選ぶ

リザーバ付きバッグバルブマスクには、成人用、小児用、乳児用、新生児用サイズがあります（図2）。患者の体格などに合ったマスクを選択しましょう。

 

図2 マスクのサイズ

 

2 確実にフィットさせること

エア漏れがあるからといって、強い圧迫を加えることは、逆効果です。適切に固定しなおすことが大切です。

 

マスクの固定法は、EC法と、母指球法の2種類ですが、片手での固定（EC法）がうまくできていないときに、エア漏れが起こりやすいと考えられます。その場合、両手での固定（母指球法）にすると安定します。

 

 

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本連載は株式会社照林社の提供により掲載しています。

 

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［出典］ 『いまさら聞けない！急変対応Q＆A』 編著／道又元裕ほか／2018年9月刊行／ 照林社