最終更新日 2018/07/25

橋本病

橋本病とは・・・

橋本病(はしもとびょう、Hashimoto's thyroiditis)とは、甲状腺自己抗体により甲状腺が慢性的に破壊され、進行するとホルモン分泌が低下する自己免疫疾患である。甲状腺機能低下症の原因の多くを占めるもので、慢性甲状腺炎ともいわれる。

【症状】
びまん性甲状腺腫がみられる。また、寒がり、徐脈、体重増加などが特徴的であり、40~50歳代の中年女性に多い。

【原因】
甲状腺に対する自己抗体が甲状腺に作用して、慢性的に炎症を来す。

【検査・診断】
血液検査では、以下のような特徴が現れる。
・遊離サイロキシン(FT4)低下
・甲状腺刺激ホルモン(TSH)上昇
・抗サイログロブリン抗体陽性、または抗甲状腺ペルオキシダーゼ抗体陽性
・細胞診でリンパ球浸潤を認める
びまん性甲状腺腫と上記血液検査でのいずれかの結果が認められた場合、橋本病(慢性甲状腺炎)と診断される。

【治療】
甲状腺機能が低下している場合には、ホルモン(T4製剤)投与を行う。

執筆: 小川顕太

亀田総合病院 集中治療科フェロー

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