最終更新日 2017/12/19

白血病

白血病とは・・・

白血病(はっけつびょう)は、血液細胞の悪性腫瘍である。進行速度によって、急性白血病と慢性白血病に分類される。

急性白血病は、がん化する白血球の種類によって、急性骨髄性白血病急性リンパ性白血病の2つに大きく分けられる。また白血病細胞の形態を中心にしたFAB分類や遺伝子の異常も加えたWHO分類によりさらに細かく分類される。いずれの急性白血病も、白血病細胞が骨髄で無制限に増え続けることにより、正常な血液細胞が減少する。その結果、貧血、易感染性、出血傾向などが見られる。

治療の基本は抗がん剤による化学療法である。まずは複数の抗がん剤を使用し、白血病細胞の減少を図る(寛解導入療法)。その後残存する白血病細胞をさらに減らすために、寛解後療法(地固め療法、維持療法)を行い、白血病細胞の根絶を目指す。抗がん剤のみでは治療が困難な場合には同種造血幹細胞移植が行われる。

慢性白血病も、がん化する白血球の種類によって、慢性骨髄性白血病と慢性リンパ性白血病の2つに大きく分けられる。慢性白血病細胞は、BCR-ABLという異常な遺伝子が形成されることが原因となる。慢性期では白血病細胞はゆっくり増えるため、正常な血液細胞の産生は抑制されず無症状である。治療が行われないと、白血病細胞の増殖は速くなり、移行期を経て急性白血病と同等の状態である急性期になる。慢性期の間に、チロシンキナーゼ阻害薬で治療することで、長期生存が可能である。

慢性リンパ性白血病も、白血病細胞はゆっくり増えるため、正常な血液細胞の産生は抑制されず無症状である。慢性骨髄性白血病と異なり根治的な治療はないため、貧血や血小板減少などを認めるまでは無治療経過観察する。

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