NICU看護師のオリジナリティあふれるグリーフケアが家族を救う

アメリカのNICUに勤務する看護師の自発的な発想から誕生した、心温まる素敵なグリーフケア。それが大きな反響を呼び、ボランティアも増えているそうです。それはどんなグリーフケアなのでしょうか。

 

NICU看護師のオリジナリティあふれるグリーフケア「赤ちゃんのアルバム」づくり|看護師専用Webマガジン【ステキナース研究所】

 

20時間の命

ブレナン夫妻は、妻の妊娠36週目に胎児の横隔膜に穴が空いているため、危険な状態であると告げられました。彼らの娘サラはそれから2週間後の土曜日の午後、誕生しました。

 

出産後、母親クリスティンはサラとは離れた病室に入り、翌朝も痛みに苦しんでいる状態でした。しかし、NICUのサラが危篤状態になったとき、娘と最期の時を過ごしてほしいと願ったスタッフが、クリスティンをサラのベッドサイドまで連れていきました。クリスティンは、今でも思い出すといいます。

 

「サラの周りのドクターがみんなあの子にCPRをしていて、私の母は、息をして!息を!と言っていたけれど、すぐに心拍がなくなって……。その後、ドクターがサラを抱かせてくれたけれど、その時、私はどうしたらいいのか全く分からなかったわ」

 

写真のスクラップブック

そんなサラをNICU看護師のジェイミーはカメラに収めました。クリスティンは今でもジェイミーがくれたスクラップブックを大切に持っています。

それはサラの短い命を写真に収めたアルバムでした。

クリスティンは言います。

 

「もしジェイミーがこのアルバムをプレゼントしてくれなかったら、私はサラがどんな子だったか全くイメージできなかったと思う。お葬式でのあの子の顔は生まれた瞬間の顔と全く違うもの。アルバムの中のサラはかわいくて、とっても穏やかな顔をしていたわ」

 

命のともしびを写真に

簡単に写真を貼っただけのアルバムでしたが、ジェイミーはこの後も、病院中の新生児の写真を撮り、我が子を短い時間で失った両親のためにアルバムを作り続けました。

ジェイミーは、「病院からあなたの赤ちゃんが危篤状態ですからすぐ来てください、と言われたとき、カメラを持ってくる余裕が親にあると思いますか」と問いかけます。

そして、「新生児を家族のメンバーとしてまだ受け入れていなかったら、それは写真を撮るなんて発想は思いつきにくいと思います。だから、私たちが代わりに写真を撮っているのです」と語っています。

 

ボランティアの協力

このジェイミーの活動は大きな反響を呼び、現在では、ボランティアグループが新しいスクラップブックを寄付したり、スクラップブックを作成して家族に贈ったりしています。

そして、今ではこの病院のNICUを手ぶらで去る親はいません。

ジェイミーは言います。

 

「両親に一応の平静さを取り戻してもらうためのものです。彼らに何も持たせないままNICUを出ていかせることなんてできません。すでにたくさんのものを失っているのだから」

 

クリスティンはジェイミーにとても感謝していると言います。

「このアルバムはサラがこの世にしっかり誕生したということを証明してくれる。あの子は目的を持って生まれてきて、そして、天国に旅立ったのだと思うわ」

 

NICUの看護師だからこそ、担当ベビーの限られた時間を感じ取り、その貴重な時間を家族のために何かの形にしたいと始めた写真アルバム作り。なかなか思いつかない発想ですが、家族にとって、大切なアルバムとなることは間違いないでしょう。

 

文:Rio,S.

 

(参考)

Parkland NICU nurse gives grieving families memories to cling to

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