ナイジェリア人の看護師は自国よりもEU圏内のほうが多い事実

ナイジェリアは、世界中からさまざまな支援を受けていますが、特に医療保険関係への支援は喫緊を要します。しかし、世界中からの支援がなければ自国民に十分な医療を提供することができない状況であるにもかかわらず、ナイジェリア人の看護師は国内よりもEU(欧州連合)圏内で働いている人の数が多いという衝撃的な状況が、調査により明らかになりました。

 

 

なぜそのような状況になったか?

EU圏内におけるナイジェリアと西アフリカ諸国経済共同体(Economic Community of West African States;ECOWAS)の代表であるミシェル・アリオン氏は、現在臨床で活躍するナイジェリア人の看護師数の動向についての調査結果を公表しました。

 

調査の中では具体的な総数については言及していませんが、アリオン氏は「ナイジェリア人の看護師は、国内(ナイジェリア)で活躍している数よりも、EU国内で勤務している数のほうが多い現状が判明した」と伝えています。世界各国さまざまな奉仕団体などから多くの支援を必要としているナイジェリアにおいて、なぜ自国の医療を支え、将来の医療発展のために活躍する看護師の数が少ないのでしょうか?

 

アリオン氏は、ナイジェリア人の看護師が流出する要因の一つについて「ナイジェリア人の看護師たちは、看護技術などを学ぶためにEUへ向かいます。勉学が目的であるため、問題がなければ滞在ビザの発行もスムーズに受けることができます。これは、彼らにとって好条件ですが、EU圏内で看護師の資格を取得したナイジェリア人看護師たちは、滞在ビザがあることから、自国へ戻らずにそのままEU圏内の病院に勤務し続けてしまうのです」と説明しています。

 

アリオン氏は、彼女たちがEU圏内に留まってしまう具体的なほかの理由については言及していませんが、EU圏内の国が生活者、看護師として自国よりも過ごしやすい環境であることは容易に想像できます。

 

本国が危惧する頭脳流出

ナイジェリア人の看護師たちが、看護教育の終了後EU圏内に留まってしまうことについて、アリオン氏は「EU圏内で働き、ナイジェリアに送金するのであれば、祖国を支えることにつながり、何も問題はありません。しかし、そうは上手くいかないのが現状なのです」「EU圏内で質の高い教育を受けたナイジェリア人の看護師たちは、本来であるならば帰国して自国の医療の発展のために努めるべきなのです」と訴えます。このような頭脳流出の状態を何とかしてくい止めたいと語るアリオン氏ですが、国家をあげた具体的な対策はまだありません。

 

冒頭でも伝えた通り、現在ナイジェリアでは、世界各国の政府やさまざまな奉仕団体がいろいろなかたちで支援を行っています。その状況のもと、ナイジェリアの有能な人材が自国の発展に貢献しないことは非常に残念に感じられます。ナイジェリア政府には、世界からの支援を受けながら、ぜひ有能な看護師を呼び戻せるような、看護師にとって魅力的となる労働環境、安全で快適な生活環境を整えていただきたいものです。

 

(文):A.Brunner

(参考):There are more Nigerian Nurses in Europe than in Nigeria – EU(DAILY POST)

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