がん専門看護師から学ぶセルフケアのアドバイス

がんと闘う患者さんを支え、介護する家族には、さまざまな苦労や葛藤があります。

 

がんの治療法や治療効果に関する悩み、家族の苦しむ姿を目の前にするつらさ、など……。

 

そこで今回は、ホリスティック(全人的)看護訓練を受けたアメリカ・イリノイ州シカゴのがん専門看護師のジリアン・シュライバーさんが行う介護者へのセルフケアに関するアドバイスと、そこから生まれた「看護師をケアする」アイディアを紹介していきましょう。

 

 

ストレス解消が一番重要

シュライバーさんが第一に強調するのは、セルフケアの重要性です。

 

看護師の燃え尽き症候群(いわゆるバーンアウト)を防ぐ方法と同様に、「他人をケアする前に、介護者は自分自身をケアすること。介護に疲れ切ってしまったら、自分が最もベストな状態で愛する家族の元にいられないのですから」と語ります。

 

Cancer Treatment Centers of Americaが行った介護者に関するオンライン調査(2013年実施)でも、介護者へのアドバイスとして1位に挙がったのは「自分をいたわること」でした。

 

 

看護師をケアする「リニューアルルーム」

シュライバーさんが統合看護を学んでいるとき、看護師自らの癒しも必要と考えました。

 

そこで、ひらめいたアイデアは、看護の仕事に伴うストレスを解消するための「リニューアルルーム(リニューアルは英語で『更新』『再開』『再生』を意味する)」と呼ばれる部屋。

 

ここで看護師たちはプライバシーが守られた状態で、各自好みの方法でセルフケアができるのです。

 

例えば、アロマオイル、マッサージチェア、ストレッチのためのスペースやチベットのシンギングボウルなどが用意されています。

 

実際にこの部屋を看護師に利用してもらったところ、96%の看護師たちが、「リフレッシュできた」「不安が減った」「患者さんにより焦点を当てて看護できるようになった」という感想を寄せています。

 

 

できる場所で、気づいた時に、自分を見つめて

シュライバーさんは「リラックスは特別な場所じゃなくてもできる」とアドバイスします。

 

自分にできることとそうでないことは何なのか、境界をはっきりさせて必要があれば助けを求めること。

 

燃え尽きてしまう前に、身体からのストレス信号に注意深く目を向けることが大切です。

 

もしあなたが、なんだか怒りっぽくなったなと感じた時、心拍が速いと感じた時は、とりあえず外を散歩したり、瞑想にふさわしい音楽を聴いたりしてみましょう。

 

ラベンダーやオレンジブロッサムの香りのアロマオイルを焚いたり、ゆっくりと好きな本を読むことでもよいでしょう。

 

自分がどれくらいストレスを持っているのかを自覚し、ほんの2~3分でもこの「今」という瞬間を感じる方法を見つけることが、心を解きほぐすために効果的なようです。

 

看護師も患者さんの家族も人間ですもの、介護のストレスを感じたりつらくなるのは当然です。

 

意識しなければ、リラックスする時間が取れないことも事実。

 

介護者が思い思いの方法でリラックスできるように、看護師だけではなく、ご家族も利用できる施設が病院にあるといいかもしれませんね。

 

 

(文)Rio, S.

(参考)

Advice from an oncology nurse on how caregivers can ease stress when time is short(Cancer Treatment Centers of America)

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  1. 保護室の入室時は、私物は全て預かり、着衣も病院指定の病衣を勧める。
  2. 適時、多職種によるリスクアセスメントを行い、自殺の危険性を判定する。また家族から情報収集を行い、多職種間で情報を集約する。
  3. 30分ごとに時間を決めて、規則的に保護室内の観察を行う。夜間の観察はAさんを刺激しないよう保護室のモニターカメラを通して行う。
  4. 強い希死念慮や、切迫した自傷行為が収まるまでは、精神保健指定医の判断、指示により身体拘束を行い、Aさんの自傷自殺を予防する。

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