「薬の間違いはなぜ起こる?」医療者が行うべき工夫

アメリカでは与薬・服薬の間違いが原因で、なんと年間およそ700,000人の患者さんが ERを訪れています。

よく起こる薬の間違い事例

アメリカ疾病管理予防センター(CDC)は、8割の大人が薬を1種類以上、3割が5種類以上内服していると推測しています。これほど多くのの人が薬を内服していれば、たしかにミスが起こってもおかしくありません。

 

よく起こることとしては、

・市販薬の痛み止めに含まれるアセトアミノフェン系薬の過剰摂取(肝臓を痛める危険性)

・点眼薬・点薬の間違い、メジャーカップの入れ替えによる量の間違い

・砕いてはいけない薬を砕いてしまう間違い

・過剰摂取あるいは過小摂取

などが挙げられています。

 

 

薬に関わるインシデントは、医療者の説明不足が原因?

アメリカ国内外で高い評価を受けるメイヨークリニック(医療研究機関)の専門家は、薬の問題が起こる理由を次のように述べています。

 

「最も多い原因のひとつは、医療者とのコミュニケーション不足です。多くの薬は似たような名前や形をしています」

 

医師、薬剤師、看護師も含め、医療者は患者さんの理解度に合わせて薬の特徴、注意点、副作用などをしっかり説明する必要があります。ですが、実際には作用の説明のみにとどめることも多く、患者さんが理解するための説明が十分になされていないのが原因だといいます。

 

 

安全な服薬のためにできること

患者さんが安全に薬を服用するためには、医療者が工夫すること、患者さんが意識を持つこと、どちらも必要です。

 

まず一番重要なのは、患者さんの入院時に、医療者が持参薬と処方箋をしっかり確認することです。実際のところ、患者さんの思い込みや好き嫌いで、薬の服用が処方通りになされていないことがあります。

 

こうした確認は、どこの病院でも入退院時に行っていることですが、今後も徹底のうえ、患者さんに薬を処方通り服用してもらえるよう丁寧な指導が必要です。

 

そのほか、患者さん側でも正しい服薬のための意識を持つべきでしょう。

 

例えば、患者から副作用など薬について質問する、薬の容器を入れ替えない、薬のリストを作り見直す、薬の詳細が書かれた紙を捨てずに保存する、ハーブや市販薬を含め最新の薬を整理する、処方された薬を共用しないなどです。

 

これらがどちらも実現されれば、医療者は服薬の実態を知ることができます。それによって本人やご家族により適切なアドバイスができるようになることもメリットです。

 

服薬の問題を減らすためには、忙しさや業務範囲を言い訳にせず、それぞれが少し意識を高めることが重要といえそうです。

 

 

(文)バックレー 麻友香

(参考)
Medication Errors: Tips to Keep You Safe(Mayo Clinic News Network)

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