ナースのお悩み処方箋【1】看護の仕事=「奉仕」?

「看護の仕事は専門技術職でサービス業。奉仕の心も大事だけど、それだけじゃダメ」


 



初めまして。

皆さんと同じ看護職に就いている岡田と申します。
10年少々看護師をやっていますが、私はまだまだ勉強中だなぁとひしひし感じることが多いです。
『看護師が流した涙』という書籍で、私の経験したエピソードを書かせていただきましたが、10年経ってもまだまだ未熟者だと実感しております。

このコーナーの意図は、『コトバの処方箋』です。
これらは昔、先輩看護師や同僚、後輩たちや患者さんなどの周囲の人たちから貰った言葉です。
かつての私と同じように、迷い、立ち止まっているあなたのために贈ります。

看護って職業は、本当はもっと楽しくて深い職業なんだよ。
だから、ここで辞めるのはもったいないよ。

そんなメッセージを込めて、迷っていたり悩んでいたりする同業者さんの心を、少しでも軽くできたらと思います。

 

さて、前書きはこれくらいにして、今回のコトバ。
「看護=奉仕ではない」
ということ。


看護は奉仕だと思っている人は意外と多いもの。
現場に出ると、患者さんやご家族の方から『優しさ』という名の『甘さ』を要求されることもしばしばありますよね。

患者さんのためにと思って、心を鬼にして厳しいことを言った途端、「優しさがない」「奉仕の心はどうした」「職業意識が足りない」と言われ、傷ついたことはありませんか?
弱った心に、グサッとくるんですよね。

忙しい、けれど、患者さんのために雑なケアはしたくない。
甘い顔をするのは簡単だけど、それじゃ患者さんのためにならない。
ここは心を鬼にして、厳しく指導しないと……。

そう思っていた矢先に、「優しさがない」と言われる。

本当にへこみます。
患者さんのためを思えば思うほど、自分がどうすればいいのか、わからなくなってしまうんですよね。
優しさと厳しさの板ばさみ状態です。

かつて、私もそうでした。
へこみきって、前にも後ろにも進めなくなっている私を見かねた先輩がかけてくれたのが、冒頭の言葉です。

奉仕の心はたしかに必要です。
でもそれが最低条件ではないのです。

私たちが本当に求められているのは、看護師としての高い専門性です。
それは知識であったり、技術であったり、心遣いであったり様々ですが、それらが総合的に合わさった『看護サービス』です。

未熟者ゆえに、患者さんが100%満足できるようなサービスが提供できているかは不安でした。
それでも、過不足のない看護サービスを提供できるよう、頑張っていた矢先だったのです。

「あんたはちゃんと仕事してる。
だから、へこむ必要はないよ。
患者さんは、ただ感情をぶつけてきてるだけなんだから、いちいち感情的に揺れてちゃ仕事にならないよ」

先輩看護師からそう言ってもらえて、心が軽くなったのを覚えています。

専門技術を提供するサービス業。
だから、必要であるなら、厳しいことも言うし、冷たいと思われるような行動もする。
それでいいんだよ。
だって、患者さんから好かれることが仕事じゃないんだから。

そう考えると、心が軽くなりませんか?

 

 


 【岡田久美】 兵庫県出身。看護書籍の編集とゲームシナリオライターを本業に、フリーの看護師として活躍中。いつでもどこでもどんなところでも勤務できるオールマイティな看護師を目指し、これまでの勤務職場は病院、クリニックなど30以上。

著書に「看護師の流した涙」(ぶんか社)がある。

 

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