再建手術以外の選択肢になるか?乳がん切除後のケア「3Dタトゥー」とは

がんによって乳房を失うという経験は、切除手術を受けるというだけでなく、女性としての象徴を失うという意味も持ちます。多くの患者さんは自分の身体を鏡で見ることが嫌になるそうです。

そんな患者さんのために、アメリカのカンザス州で働く看護師が習得した、ある技術があります。それはどのようなものなのでしょうか。

 

 

手術後も残るがんの記憶を減らしてあげたい

看護師のロベリさんが身につけた技術は、3Dの乳首を描くというタトゥー技術。

 

あるとき彼女は、カンザスから1000キロほど離れたニューオリンズで乳首に3Dタトゥーの施術を受けた乳がん患者さんを見て、とても感動したそうです。

 

「こんなタトゥーの技術は今まで見たことがありませんでした。本当にリアルで、私の働く地域でもこのような技術が必要だと直感しました」

 

そう考えたロベリさんは、3Dタトゥーの技術を習得し、乳首を温存できなかった患者さんに対して、医療クリニックで3Dの乳首を描くサービスの提供をはじめました。

 

患者さんが語る自分の身体を見るたびに感じるつらさ

「シャワーや着替えのたびに、自分の身体を鏡で見て、あぁ、自分はもう完全な身体ではないんだな……と思うのです」

 

という、乳がんの手術によって乳房と乳首を切除したコッブさん。

 

乳房切除で腫瘍が取り除かれた患者さんの多くは、日常生活を送っていても、乳房全体がなくなってしまった自分の身体を見るたびに、自分にはがんがあったということを思い起こすといいます。

 

そんなつらい記憶がよみがえる回数を減らし、乳がん患者さんたちの気持ちを修復したい、そんな思いを抱いたことがロベリさんのこの技術を習得するきっかけになりました。

 

術後ケアのひとつとして保険適用を

ロベリさんはこの技術についてこう語ります。

 

「通常の乳房再建手術に比べて、侵襲が少なく、お金もそれほどかかりません。現時点では、保険でカバーされませんが、将来的に保険も利用できるようになってほしいです。手術後のケアとして再建手術が保険適応となるなら、タトゥーという選択肢も保険適応となるべきだと思っています」

 

アメリカでは国民健康保険がないため、術後のケアにかかる費用は、患者さんにとって重要なポイントです。保険会社の保険でカバーできるようになれば、多くのメリットがもたらされるのではないでしょうか。

 

今後の日本では?

日本ではタトゥーに抵抗を感じる人もいるでしょう。しかし、乳房、乳首を失った患者さんにとっては、乳房再建を行わなくとも、乳房が戻ったような効果が得られることから、心の傷を少しでも癒してくれるひとつの方法となるのかもしれません。

 

 

(文)Ryo,S.

 

(参考)

Tattoos offer new hope for breast cancer survivors

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