MMTとは・・・
MMT(えむえむてぃー、manual muscle testing)とは、人の手で(徒手的)患者の筋力を測定する検査法である。
検査の目的
・筋力低下の評価
・脳梗塞・脊髄損傷などによる神経障害の程度・部位の評価
・治療やリハビリ効果の判定
禁忌
骨折を疑う部位では疼痛により患者に与える苦痛が大きく、骨折転位など患部の増悪につながる可能性があるため行わない。
MMT検査には患者の協力が必要となるため、意識障害のある患者には行えない。
検査の準備
・患者へMMTの検査方法を説明して協力を依頼する。
・MMTの判定には筋収縮を見るために肌の露出を伴う。そのため、プライバシーに配慮する。
検査の手順
重力や抵抗があっても、力を入れて動かすことができるかを部位ごとに測定する。
0~5の6段階で評価し、MMT3以上あれば日常生活動作を行うことのできる目安となる。
例:
・僧帽筋
肩を挙上できればMMT3以上。そこから抵抗を加えて判定する。
・上腕二頭筋
前腕回外位で肘関節を屈曲させる。
・大腿四頭筋
膝を伸展させる。
表1MMTの6段階評価
結果は、評価表(記録用紙)に記録する。評価表は施設によって異なるが、一例として以下のようなものがある。
表2MMTの評価表(記録用紙)
検査のポイント
急性のMMTの低下、筋力の低下が見られた患者(特に左右差がある場合)では、脳梗塞などの中枢性神害を疑うきっかけとなる。
また主観的な評価になるため、検査者によって評価が分かれる可能性がある。そのため、抵抗は都度同じ力で行う。
引用・参考文献