最終更新日 2018/05/28

クレアチンキナーゼ

クレアチンキナーゼとは・・・

クレアチンキナーゼ(くれあちんきなーぜ、Creatine Kinase;CK)とは、生体内の酵素の一種で、クレアチンリン酸とアデノシン二リン酸(ADP)からクレアチンとアデノシン三リン酸(ATP)を生成する反応の触媒として働く。

筋肉細胞におけるエネルギー代謝に重要な役割を果たし、心筋や骨格筋、平滑筋などの筋肉、および細胞に多く含まれている。他の臓器や血球などにはあまり含まれていないため、これらの筋肉が障害を受けた際に、血中に放出される逸脱酵素として異常を発見するのに重要である。そのため、臨床検査で使用され、血清中のCKの上昇があれば心筋梗塞、横紋筋融解などの筋肉の異常を疑うが、激しい運動でもやや高値を示すことがある。単位はIU(国際単位)/Lで、基準値は男性:62~287 IU/L、女性:45~163 IU/Lである。

また、3種類のアイソザイム(同位酵素)があり、CK-MMは骨格筋、CK-MBは心筋、CK-BBは脳細胞に多く含まれる。最も重要なのは心筋梗塞の診断に使われるCK-MBである。発作から3~6時間後に上昇し始めるため、早期には上昇がみられないこともある。このため、心筋梗塞の診断にはトロポニンや心電図と併せて総合的に判断すること、または時間を空けて再評価することが重要である。


 

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