1. 看護roo!>
  2. 看護・ケア>
  3. 看護に生かす検査マニュアル>
  4. 血液検査1(脳下垂体、卵巣ホルモン基礎測定)|産婦人科の検査

2018年12月28日

血液検査1(脳下垂体、卵巣ホルモン基礎測定)|産婦人科の検査

『看護に生かす検査マニュアル』より転載。
今回は、血液検査(脳下垂体、卵巣ホルモン基礎測定)について解説します。

〈目次〉

血液検査(脳下垂体、卵巣ホルモン基礎測定)とはどんな検査か

  • 脳下垂体からは、ゴナドトロピン〔LH(黄体化ホルモン)とFSH(卵胞刺激ホルモン)〕が分泌され、卵巣ホルモンを調整することで受精・妊娠に関与している。
  • 卵巣ホルモンは卵巣から分泌されるホルモンで、卵胞ホルモン(エストロゲン)と黄体ホルモン(主にプロゲステロン)がある。
  • エストロゲンは卵巣と胎盤で産生され、エストロン(E1)、エストラジオール(E2)、エストリオール(E3)エストロール(E4)に大別され、生物学的活性が最も高いのがE2である。非妊娠時の卵巣機能の指標としては血中E2が、妊娠時の胎児胎盤系の機能の指標としては尿中E3が測定される。
  • プロゲステロン(P4)は黄体機能を反映し、主に排卵後の黄体で合成され、妊娠が成立しないと黄体は自然に退縮する。一方、妊娠が成立するとP4は上昇し、妊娠10週頃がピークで、その後は胎盤がP4分泌の主体となる。
  • P4は受精卵の着床と初期の妊娠維持に重要である。

 

血液検査(脳下垂体、卵巣ホルモン基礎測定)の目的

  • 無月経の原因推定。性機能の低下による無月経ではE2が低値となるが、ゴナドトロピンが低値なら中枢に、高値なら卵巣に障害がある。
  • 不妊の原因の推定。黄体中期のP4が低値であれば黄体機能不全を疑う。
  • 女児における性成熟異常(思春期遅発症や思春期早発症)の診断。

 

血液検査(脳下垂体、卵巣ホルモン基礎測定)の実際

  • 採血を行い、血清(もしくは血漿)を用いてE2とP4を、尿を採取して尿中E3を測定する。

 

血液検査(脳下垂体、卵巣ホルモン基礎測定)前後の看護の手順

  • 不妊の時はP4を測定するが、同時に基礎体温を測定して2相性となっているかを確認する。

 

血液検査(脳下垂体、卵巣ホルモン基礎測定)において注意すべきこと

  • 生理的変動を考慮し、ライフステージや月経周期、妊娠週数に応じた評価を行う。
  • 1回の測定値で評価するのではなく複数回の測定を行うとともにゴナドトロピン(LHとFSH)と総合的に判定する。
  • E2は肝臓代謝されるため、肝疾患で血中濃度は高値となる。
  • 尿中E3は個人差が大きいので、経日的に変動を検査する。

 


本記事は株式会社サイオ出版の提供により掲載しています。

[出典] 『新訂版 看護に生かす検査マニュアル 第2版』 (編著)高木康/2015年3月刊行/ サイオ出版

参考文献

著作権について

この連載

  • 妊婦血糖検査(妊娠糖尿病の管理)|産婦人科の検査 [02/01up]

    『看護に生かす検査マニュアル』より転載。 今回は、妊婦血糖検査について解説します。 〈目次〉 妊婦血糖検査とはどんな検査か 妊婦血糖検査の目的 妊婦血糖検査の実際 妊婦血糖検査前後の看護の手順 妊... [ 記事を読む ]

  • 血液検査2( LH-RH負荷試験、TRH負荷試験)|産婦人科の検査 [01/18up]

    『看護に生かす検査マニュアル』より転載。 今回は、血液検査( LH-RH負荷試験、TRH負荷試験)について解説します。 〈目次〉 血液検査( LH-RH負荷試験、TRH負荷試験)とはどんな検査か 血液検査( ... [ 記事を読む ]

  • 血液検査1(脳下垂体、卵巣ホルモン基礎測定)|産婦人科の検査 [12/28up]

    『看護に生かす検査マニュアル』より転載。 今回は、血液検査(脳下垂体、卵巣ホルモン基礎測定)について解説します。 〈目次〉 血液検査(脳下垂体、卵巣ホルモン基礎測定)とはどんな検査か 血液検査(脳下垂体、卵巣...

  • 妊娠反応検査(尿中hCG定性検査)|産婦人科の検査 [12/14up]

    『看護に生かす検査マニュアル』より転載。 今回は、妊娠反応検査について解説します。 〈目次〉 妊娠反応検査とはどんな検査か 妊娠反応検査の目的 妊娠反応検査の実際(イムノクロマトグラフィ法) 妊娠反応... [ 記事を読む ]

  • MRCP(MR胆管膵管画像)|消化器系の検査 [10/24up]

    『看護に生かす検査マニュアル』より転載。 今回は、MRCP(MR胆管膵管画像)について解説します。 〈目次〉 MRCPとはどんな検査か MRCPの目的 MRCPの実際 MRCP前後の看護の手順 M... [ 記事を読む ]

もっと見る

関連記事

いちおし記事

電池切れ|マンガ・ぴんとこなーす【226】

夜勤明けあるある!夜勤ハイがずっと続くと思いきや… [ 記事を読む ]

【イラストで解説!】消化器系の解剖生理

胆汁は胆嚢から放出されます。では、胆汁を作るのはどこでしょう? [ 記事を読む ]

人気トピック

看護師みんなのアンケート

TV番組、毎週どれだけ録画してる?

投票数:
1275
実施期間:
2019年05月31日 2019年06月21日

院内のジンクス教えて!

投票数:
1114
実施期間:
2019年06月04日 2019年06月25日

4番目に大切な人は?

投票数:
1089
実施期間:
2019年06月07日 2019年06月28日

「採血が難しい血管」選手権!

投票数:
1012
実施期間:
2019年06月11日 2019年07月02日

勤務先にめずらしい福利厚生、ある?

投票数:
890
実施期間:
2019年06月14日 2019年07月05日

エンゼルケアどこまでやっている?

投票数:
2149
実施期間:
2019年06月18日 2019年07月09日
もっと見る

今日の看護クイズ 挑戦者212

過敏性腸症候群のRome Ⅲ診察基準では、「半年以上前から腹痛や腹部不快感を繰り返し、特に最近3カ月は、月のうち3日以上ある」という症状のほか、3つの項目が当てはまることとされています。下記の選択肢のうち、その3つの項目に当てはまらないものはどれでしょうか?

  • 1.腹痛や腹部不快感は、排便すると軽くなる。
  • 2.症状とともに排便の回数が増えたり減ったりする。
  • 3.症状とともに便の形状が以前と変わった(柔らかくなったり硬くなったりする)。
  • 4.症状とともに発熱のような随伴症状、もしくは血便が見られる。
今日のクイズに挑戦!