1. 看護roo!>
  2. 看護・ケア>
  3. 看護のためのからだの正常・異常>
  4. 体液にはどんなものが含まれているの?

2018年12月10日

体液にはどんなものが含まれているの?

解剖生理Q&A

『からだの正常・異常ガイドブック』より転載。
今回は体液中の電解質について説明します。

体液にはどんなものが含まれているの?

体液成分は、細胞内液と細胞外液とでは大きく異なりますし、管内液と組織液とでも異なります。さらに、管内液のなかでも血漿とほかの液体では成分が異なります。しかし、そのどれにも共通して含まれているのが電解質で、生体のバランスを一定に保つために重要な働きをしています。

なお、生体の恒常性の維持には血清タンパク質も大きな働きをしています。ここでは、電解質についてみてみましょう。

電解質とは、体液に含まれている様々な成分のうち、水に溶けた時に電離し、正(+)、または負(−)に荷電してイオンになる物質のことです。

細胞外液にはナトリウムイオン(Na)が最も多く、そのほか炭酸水素イオン(HCO3)、カリウムイオンK+、カルシウムイオン(Ca2+)、マグネシウムイオン(Mg2+)、塩素イオン(Cl)などが含まれています。これは海水の組成と同じです。

細胞内液にはカリウムイオンKが最も多く、そのほかマグネシウムイオン(Mg2+)、ナトリウムイオン(Na)などが含まれています。主な電解質の特徴は次の通りです。

  • カルシウム:99%がリンと結合して骨やに存在し、1%は血液中にあります。血中のカルシウム濃度は常に4.5〜5.6mEq/Lに維持されています。
  • ナトリウム:細胞外液成分として細胞外液量や浸透圧を調節する役割を果たしています。
  • 塩素(クロール):細胞外液成分として浸透圧を調節する役割を果たしています。
  • カリウム:細胞内液に多く含まれており、細胞内液の浸透圧やpHを調節しています。
  • リン:85%は骨や歯に存在し、浸透圧やpHの調整を行います。
  • マグネシウム:50〜60%は骨の成分として存在し、神経や筋肉の機能維持を行っています。

これらの電解質は、体液の分布を調節して一定に保つだけでなく、体液の浸透圧平衡(MEMO)や酸塩基平衡を保ち、神経や筋肉の反応を正常に保つなど、重要な働きをしています。

MEMO浸透圧平衡

体液の浸透圧を一定に保つことを浸透圧平衡といいます。脱水によって体内から水分が失われると、体液は濃縮されて浸透圧が上昇します。浸透圧が上昇すると、腎臓の尿細管での尿の再吸収量が増加し、体液が増えて浸透圧は一定に保たれます。

 


本記事は株式会社サイオ出版の提供により掲載しています。

[出典]『看護のためのからだの正常・異常ガイドブック』(監修)山田幸宏/2016年2月刊行

看護のためのからだの正常・異常ガイドブック

引用・参考文献

著作権について

この連載

  • 体液のpH(水素イオン濃度)はどれくらい? [12/24up]

    『からだの正常・異常ガイドブック』より転載。 今回は体液のpH(水素イオン濃度)について説明します。 体液のpH(水素イオン濃度)はどれくらい? 血液やリンパ液などの体液は、すべて弱アルカリ性(pH=7.40±0.05... [ 記事を読む ]

  • 浸透圧って何? [12/17up]

    『からだの正常・異常ガイドブック』より転載。 今回は浸透圧に関するQ&Aです。 浸透圧って何? 細胞膜や毛細血管壁、尿細管壁などは、半透膜(はんとうまく)としての性質を持っています。すなわち、水分、無機塩、アミノ酸、単... [ 記事を読む ]

  • 体液にはどんなものが含まれているの? [12/10up]

    『からだの正常・異常ガイドブック』より転載。 今回は体液中の電解質について説明します。 体液にはどんなものが含まれているの? 体液成分は、細胞内液と細胞外液とでは大きく異なりますし、管内液と組織液とでも異なります。さら...

  • 体液の量はどこで調節されているの? [12/03up]

    『からだの正常・異常ガイドブック』より転載。 今回は体液の調節について説明します。 体液の量はどこで調節されているの? 成人が1日に摂取する水分量は、平均で約2,500mLです。その内訳は、飲料水1,500mL、食物中... [ 記事を読む ]

  • なぜ体には水が必要なの?|体液の成分と働き [11/26up]

    『からだの正常・異常ガイドブック』より転載。 今回は体にとって水が必要な理由について説明します。 なぜ体には水が必要なの? 体にとって水が必要な理由はたくさんありますが、そのどれもが、体内の環境を一定に保つこと(恒常性... [ 記事を読む ]

もっと見る

関連記事

  • 呼吸のしくみ|ガスの流れから理解する(1) [11/14up]

    ナースのための解剖生理の解説書『身体のしくみとはたらき―楽しく学ぶ解剖生理』より 今回は、ガスの流れから解剖生理を理解するお話の1回目です。 〈前回の内容〉 大腸と肛門のはたらき|食物の流れから理解する(7) 前... [ 記事を読む ]

  • 心臓は働きもの|流れる・運ぶ(2) [07/17up]

    解剖生理が苦手なナースのための解説書『解剖生理をおもしろく学ぶ』より 今回は、循環器系についてのお話の2回目です。 〈前回の内容〉 多細胞生物が備えた物流システム|流れる・運ぶ(1) 解剖生理を学ぶため、体内を冒... [ 記事を読む ]

  • 侵入してきた敵をたたく白血球|守る(2) [09/26up]

    解剖生理が苦手なナースのための解説書『解剖生理をおもしろく学ぶ』より 今回は、免疫についてのお話の2回目です。 〈前回の内容〉 からだを守る免疫の力|守る(1) 解剖生理学の面白さを知るため、からだを守る免疫につ... [ 記事を読む ]

  • 心臓のポンプ機能と毛細血管|血液の流れから理解する(3) [10/22up]

    ナースのための解剖生理の解説書『身体のしくみとはたらき―楽しく学ぶ解剖生理』より 今回は、血液の流れから解剖生理を理解するお話の3回目です。 〈前回の内容〉 心臓の構造と血液|血液の流れから理解する(2) 前回は... [ 記事を読む ]

  • 骨格筋の構造|動く(3) [09/22up]

    解剖生理が苦手なナースのための解説書『解剖生理をおもしろく学ぶ』より 今回は、骨・筋肉についてのお話の3回目です。 〈前回の内容〉 骨の機能|動く(2) 解剖生理学の面白さを知るため、骨の機能について知りました。... [ 記事を読む ]

いちおし記事

看護師を選んだ理由がわからなくなった…

モヤモヤを抱えた看護師さんや受験生のみなさん必見です! [ 記事を読む ]

肺炎ってどんな病気?

【ケア】酸素消費量とエネルギーの消費量を最小限に抑えることがポイントです。 [ 記事を読む ]

看護師みんなのアンケート

お年玉、何歳までもらってた?

投票数:
1291
実施期間:
2019年01月01日 2019年01月22日

2019年に「がんばりたいこと」は何ですか?

投票数:
1206
実施期間:
2019年01月04日 2019年01月25日

同期との差感じたことあった?

投票数:
1090
実施期間:
2019年01月08日 2019年01月29日

成人式、参加した?

投票数:
1139
実施期間:
2019年01月11日 2019年02月01日

我が家独特の食事メニューある?

投票数:
905
実施期間:
2019年01月15日 2019年02月05日

薬剤のミキシングのとき、手袋はする?しない?

投票数:
707
実施期間:
2019年01月18日 2019年02月08日
もっと見る

今日の看護クイズ 挑戦者4006

以下の糖尿病治療薬の中で、ヨード造影剤を使用した検査の際には服用を中止しなければならないものはどれでしょうか?

  • 1.スルホ二ル尿素(SU)薬
  • 2.ビグアナイド(BG)薬
  • 3.α-グルコシダーゼ阻害薬
  • 4.SGL T2阻害薬
今日のクイズに挑戦!