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2017年12月04日

脳に有害な物は入り込まないの?

解剖生理Q&A

『からだの正常・異常ガイドブック』より転載。
今回は「血液脳関門」に関するQ&Aです。

脳に有害な物は入り込まないの?

血液は、酸素やグルコースなどの栄養素を細胞に供給する大事なパイプラインですが、時として細菌、化学物質、抗原、抗体など、体に有害な影響を与えかねない物質が含まれていることもあります。こうした物質が脳内に入り込むことを防ぐ装置があります。それが神経細胞と毛細血管の間にある血液脳関門です。 

血液脳関門は一種のフィルターのようなもので、ここで有害物や不要物が厳重にチェックされ、グルコースなどの選別された物質だけが脳の神経細胞に送られるようになっています。 

脳以外の臓器の細胞では、毛細血管から染み出た組織間液と細胞の間で、直接、物質のやり取りが行われています。

しかし、脳の場合は直接のやり取りができないように、中間に星状膠(こう)細胞という細胞が介在します。星状膠細胞は検疫所のような役割を果たし、紛れ込んだ粗悪品や有害物を厳重にチェックするシステムが作られているのです。 

星状膠細胞は、毛細血管の周囲にヒトデのように腕を伸ばして取り付き、不要物と必要物を厳しく選別してから、神経細胞に酸素と栄養分を送り込んでいます。その結果、脳内には、この商品は折り紙つきですと認められた物質しか流通しないことになります。 

血液脳関門は、毛細血管の内皮細胞の間隔が極めて狭いことによりますが、アルコール、カフェイン、ニコチン、抗うつ薬などは血液脳関門を通過します。また、脳炎や髄膜炎のときは血液脳関門の働きが低下します。

 

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本記事は株式会社サイオ出版の提供により掲載しています。

[出典]『看護のためのからだの正常・異常ガイドブック』(監修)山田幸宏/2016年2月刊行

看護のためのからだの正常・異常ガイドブック

 引用・参考文献

著作権について

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