代謝、内分泌の構造
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『看護のための病気のなぜ?ガイドブック』より転載。
今回は「代謝、内分泌の構造」についてです。
山田幸宏
昭和伊南総合病院健診センター長
〈目次〉
代謝、内分泌の構造
生体の恒常性は神経性、内分泌系によって調節されています。内分泌器官(内分泌腺)とは、ホルモンを産生・分泌する器官(腺)のことで、下垂体をはじめ、甲状腺や副甲状腺(上皮小体)、副腎、胸腺、膵臓、性腺などが含まれます。
1つのホルモンが独立して働く場合、複数のホルモンが協力・連携して働く場合があります。
特定のホルモンが働くのは、特定の器官(標的器官)や細胞(標的細胞)に限られています。そして、標的細胞の表面やその細胞内には、特定のホルモンと結合するための受容体(レセプター)が存在しています。
下垂体
脳底部にある視床下部からぶら下がる径約1cm、重さ約0.6gの器官で、蝶形骨内のトルコ鞍に位置しています。下垂体は前葉、中葉と後葉の3つに分かれています。
甲状腺
咽頭下部から気管上部の両側面と前面に密着する蝶型の器官です。重さ約15〜20gで、右葉と左葉の2つに分かれています。
副甲状腺(上皮小体)
甲状腺の右葉と左葉の裏側に位置し、上下2対(計4つ)の器官です。米粒大の大きさで、重さは約100mgです。
膵臓
膵臓内分泌細胞の集合体であるランゲルハンス島は、外分泌部のなかに島のように散在しています。1個の径は約0.1mmで、膵臓全体でおよそ100万個が存在しています。グルカゴンを分泌するα(A)細胞、インスリンを分泌するβ(B)細胞、ソマトスタチンを分泌するδ(D)細胞があります。
性腺
生殖細胞をつくる器官で、男性は精巣(精巣間質細胞)、女性は卵巣です。
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本記事は株式会社サイオ出版の提供により掲載しています。
[出典] 『看護のための病気のなぜ?ガイドブック』 (監修)山田 幸宏/2016年2月刊行/ サイオ出版