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2016年09月15日

虚血性心疾患-病態生理・検査・治療

『循環器ナーシング』2015年3月号<3大疾患 総復習>より抜粋。
虚血性心疾患について解説します。

Point

  • 急性冠症候群では迅速な対応が求められる!
  • 薬物治療とPCI,バイパス手術による血行再建治療が行われる!
  • 血行再建後も動脈硬化危険因子のコントロールが大事!

東條大輝
(北里大学医学部 循環器内科学 講師)

 

〈目次〉

 

はじめに

虚血性心疾患は,動脈硬化によって冠動脈内腔が狭くなり,冠動脈血流が低下することによって心筋に十分な酸素が供給されなくなることで発症します。虚血性心疾患には狭心症や心筋梗塞,虚血性心筋症・心不全などが含まれます。

ほとんどの症例で高血圧,脂質異常症,糖尿病,喫煙,家族歴などの動脈硬化危険因子が背景にあり,これら危険因子を多く有する患者ほど発症しやすい特徴があります。血行再建(PCIもしくはバイパス手術)や心不全の治療だけでなく,食事療法や運動療法も含めた動脈硬化危険因子のコントロールが再発予防において大切となります。

 

虚血性心疾患の基礎知識

冠動脈の解剖

冠動脈は大動脈基部のバルサルバ洞から派生します。右冠動脈と左冠動脈があり,右冠動脈は左室の下壁を,左冠動脈は主幹部から前下行枝と回旋枝に分枝して,前者が左室前壁や心尖部,心室中隔を,後者が左室側壁から後壁を栄養しています。

冠動脈造影の結果をドクターに尋ねた際に「6番90%でした。今後は6番にPCIするよ」というふうに,結果と方針を説明されたことはありませんか? 「6番」というのは,冠動脈の場所を指しています。

右冠動脈は1番から4番(4PDと4AVもしくは4PL)に分類されます。左冠動脈は主幹部が5番にあたり,左冠動脈前下行枝は近位部から末梢に向かって6番から8番,分枝の対角枝は9,10番,左回旋枝が11番から14番と番号付けされています。循環器医の間ではこの番号で呼ぶことが一般的なので,ぜひ覚えておいてください(図1)。

図1冠動脈の番号を覚えよう(AHA分類)

冠動脈の番号を覚えよう(AHA分類)

 

冠動脈の生理

心臓は,酸素をエネルギー源として1日約10万回も収縮・弛緩を繰り返します。絶え間なく動いていることからも想像できるように,ヒトの臓器のなかでも心筋は酸素摂取率が最大です。

しかも心筋には酸素を貯蔵する機構がないため,心筋の需要に応じて絶え間なく酸素供給がなされなければなりません。多くの調節機構によって冠動脈血流は調節されていて,安静時の血流を1とすると,正常冠動脈では最大4〜5倍まで増加できるようになっており,これを「冠血流予備能」といいます。冠動脈が動脈硬化で狭窄したり,調節機構が障害されたりすると,冠血流予備能が低下して虚血性心疾患を発症するのです。

 

虚血性心疾患の分類

狭心症

冠動脈の血流が低下して心筋に十分な酸素が供給されなくなり,胸痛をきたすのが狭心症です。

症状出現の誘因の違いから「労作性狭心症」と「安静時狭心症」に分類され,機序の違いから「器質性狭心症」と「冠攣縮性狭心症」に分類されます。

労作性狭心症の多くは,冠動脈が動脈硬化性に狭窄することによって生じる器質的狭心症です。一方,安静時狭心症は,冠攣縮性狭心症や高度狭窄を伴う器質性狭心症によって生じます。

労作性狭心症の典型的な症状は,階段や坂道を登ったときに,前胸部の締めつけられる感じや圧迫感が手のひら以上の広さで出現し,安静にすると5〜10分程度でおさまるといったものです。胸痛といっても,持続が短く瞬間的なものや,体位によって出現する痛み,ピンポイントに「ここ!」と指差せるようなものは典型的な狭心症の症状ではありません。

その他,発作時の冷汗や,ニトログリセリンの舌下投与が症状消失に有効であるのも特徴です。

冠攣縮性狭心症は労作によって症状が出現する場合もありますが,多くは夜間から早朝にかけての安静時,就寝時に発症します。とくに喫煙が発作の誘因となることが知られています。

 

急性冠症候群

冠動脈に形成された動脈硬化性プラークがラプチャー(破たん)し,血栓が形成されることで冠動脈内腔が閉塞,亜閉塞することによって生じる病態です(図2)。「不安定狭心症」「急性心筋梗塞」「心臓性突然死」が含まれ,いずれも緊急対応が必要となります。

図2不安定プラークの形成と破たん

不安定プラークの形成と破たん

 

不安定狭心症

前項で述べた狭心症は,さらに臨床経過によって「安定狭心症」と「不安定狭心症」に分類されます。

新規発症の狭心症や,新規でなくても発作の頻度や持続時間が増える,今までは階段を登ったときに出ていた症状が平地歩行でも出現するなど,誘因が変化する場合は不安定狭心症と診断します。不安定狭心症の場合は急性心筋梗塞に移行しやすく,突然死する場合もあるため,早急な入院や心臓カテーテル検査などの緊急対応が必要とされます。

 

急性心筋梗塞

冠動脈が血栓によって急性閉塞することで発症します。

強い胸痛が15分以上持続し,冷汗を伴います。心電図変化の性状でST上昇型心筋梗塞と診断された場合には,一刻も早く心臓カテーテル検査およびPCIを施行して,閉塞した冠動脈の再灌流を得ることが患者の予後改善のために大事です。

合併症として,心室頻拍や心室細動など電気的除細動を必要とする頻脈性不整脈が出現することも多く,右冠動脈の閉塞では房室ブロックによる徐脈が生じ,一時的なペースメーカ留置が必要となることがあります。ショックや心不全を呈する重症例の場合は,大動脈内バルーンパンピング(intra-aortic balloon pumping;IABP)や経皮的心肺補助装置(percutaneous cardiopulmonary support;PCPS)などの補助循環装置を使用します。

また,機械的合併症と呼ばれる心室中隔穿孔や左室自由壁破裂による心タンポナーデ,乳頭筋断裂による急性僧帽弁閉鎖不全などを合併した場合は外科的手術が必要となります。

 

虚血性心疾患の主な検査

胸痛を訴える患者が来院した場合,第一に急性冠症候群を念頭に診療を行っていく必要があります。

まず,バイタルサインをチェックして心電図を記録します。循環不全の徴候がある場合や,心電図でST上昇が認められた場合は緊急処置が必要ですから,静脈路の確保,酸素吸入などを行いながらただちにドクターに知らせてください。

そうでない場合は続いて問診を行いますが,不安定狭心症の除外を忘れてはいけません。急性冠症候群の場合は,トロポニンやCPKなどの心筋逸脱酵素などを含む緊急の血液検査,胸部X線検査や心エコー検査のみを実施し,早急に心臓カテーテル検査を行って確定診断をするのが原則です。

急性冠症候群が除外され,安定狭心症疑いであれば外来で以下のようなスクリーニング検査が行われます。

 

トレッドミル運動負荷心電図検査

トレッドミルと呼ばれるベルトコンベアーの上を患者に歩いてもらい,運動による負荷をかけた状態で心電図の虚血性変化をとらえる検査です。

はじめはゆっくりとしたスピードで歩きますが,3分おきにベルトコンベアーのスピードと傾斜角度を徐々に上げて,症状が出て歩けなくなるまで負荷をかけます。典型的な狭心症では運動負荷時に胸痛症状が出現し,心電図にてST部分の低下が認められます。

 

冠動脈CT検査

造影剤を静注し,CTを用いて冠動脈造影を行う検査です。

被爆量や造影剤使用量は冠動脈造影検査とそれほど変わりませんが,動脈穿刺をしなくてもよいため侵襲度が少なく,外来でも施行可能です。CT機器の進歩に伴い,より鮮明な画像を短時間に,少ない造影剤量で撮像可能となってきています。

心房細動などの不整脈合併例ではきれいな画像が得られない,高度に石灰化した動脈硬化病変では冠動脈内腔の情報が得にくいなどの限界がありますが,きれいに撮像できて有意狭窄がない場合には器質的狭心症は明白に否定されます(図3)。

図3冠動脈CT(65歳男性,労作性狭心症の一例)

冠動脈CT(65歳男性,労作性狭心症の一例)

 

心臓核医学検査

タリウム-201やテクネシウム-99mという放射性同位元素(ラジオアイソトープ;RI)を用いて,心筋の血流を評価する検査です。通常,運動や薬剤による負荷時と安静時の2回撮像して,負荷時の血流低下部分を見つけ出します。

この検査は心筋虚血の有無だけでなく,虚血の生じている場所や範囲などを評価できます。また,心筋バイアビリティーといって,虚血領域の心筋が生存しているかどうかを評価する目的でも施行されます(図4)。

図4運動負荷心筋血流シンチグラフィ

運動負荷心筋血流シンチグラフィ

負荷時に左室前壁の広範囲に血流低下を認める。のちに施行した冠動脈造影で左冠動脈前下行枝が完全閉塞していることがわかった。

 

心臓カテーテル検査

虚血性心疾患を疑った場合,最終診断方法として行われるのが心臓カテーテル検査(coronary angiography;CAG)です。

安定狭心症の患者などでは待機的に施行されますが,急性心筋梗塞や不安定狭心症の患者の場合は昼夜を問わず緊急で施行される場合もあります。局所麻酔下で行われますが,動脈を穿刺し,カテーテルを挿入,造影剤を冠動脈内に直接注入してシネ画像を撮影する侵襲的な検査です(図5メモ1)。

図5一般的な心臓カテーテル検査に用いられる道具

一般的な心臓カテーテル検査に用いられる道具

A:冠動脈造影用カテーテル(4Fr. JR4.0)
B:冠動脈造影用カテーテル(4Fr. JL4.0)
C:左室造影,大動脈造影用カテーテル(4Fr. pig tail)
D:ラジフォーカスガイドワイヤー(アングル型 0.035inch)
E:シースイントロデューサーキット(4Fr.タイプ)
カテーテルの太さはFr.(フレンチ)サイズで表示される。

メモ1心カテアプローチサイト

冠動脈造影やPCIをする場合のカテーテルを挿入する部位は,大腿動脈,上腕動脈,橈骨動脈のいずれかです。出血性合併症が少なく,術後の安静制限が少ない橈骨動脈アプローチは,患者も,病棟でケアする側も,最も楽なアプローチサイトです。

 

虚血性心疾患の主な治療(薬物療法,非薬物療法)

薬物療法

動脈硬化の危険因子をコントロールする薬物と治療目標

高血圧の治療目標と治療薬

原則として140/90mmHg未満を降圧目標とします。ただし複数の危険因子を多く有している患者では130/80mmHg未満が目標となります。

器質的狭心症の場合はカルシウム拮抗薬やβ遮断薬を,冠攣縮性狭心症ではカルシウム拮抗薬を用い,降圧が不十分な場合にはアンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害薬もしくはアンジオテンシン受容体拮抗薬(ARB)の追加を考えます。心筋梗塞後の患者ではβ遮断薬,ACE阻害薬もしくはARB,アルドステロン拮抗薬の投与が予後を改善することが知られています。

 

脂質異常症の治療目標と治療薬

スタチンを用いてLDL-コレステロールを積極的に100mg/dL未満にコントロールします。海外では70mg/dL未満を推奨するガイドラインもあり,厳格なコントロールが求められます。心筋梗塞後やハイリスク症例ではEPA製剤の併用も検討されます。

 

糖尿病の治療目標と治療薬

HbA1c(国際標準値)で7.0%未満を目標にコントロールします。近年ではDPP-4阻害薬を第一選択とし,コントロール不良の場合に患者背景などを考慮してその他の薬剤が併用されることが多いようです。

 

狭心症の症状をコントロールする薬物

器質的狭心症の場合,硝酸薬やカルシウム拮抗薬などの血管拡張薬,β遮断薬で血圧や心拍数を抑えて心筋酸素需要を減らし,症状の低減を図ります。冠攣縮性狭心症の場合はカルシウム拮抗薬が特効薬となります。いずれの場合も発作時にはニトログリセリンの舌下投与が有効なため,頓服薬として処方します。

 

抗血小板薬,抗凝固薬

低用量アスピリン

虚血性心疾患の二次予防に長期の投与が行われます。副作用として消化性潰瘍に注意が必要です。

 

チエノピリジン系抗血小板薬

クロピドグレルやプラスグレルなどがこれに当たります。冠動脈ステント留置術には,DAPTと呼ばれる抗血小板薬の2剤併用投与(アスピリンとクロピドグレルもしくは,アスピリンとプラスグレル)が必須となります。DAPTがなされていないと,ステントが血栓閉塞してしまうからです。薬剤溶出性ステントを留置した場合,DAPTは最低1年継続するのが原則です。

 

抗凝固薬

虚血性心疾患の患者が心房細動や左室瘤を合併する割合は決して少なくありません。このような症例では心内血栓による塞栓症のリスクが高くなるため,ワルファリンやNOACと呼ばれる経口の抗凝固薬を使用します。この場合,上記のDAPTと併用すると出血の副作用が増えてしまうため注意が必要です(メモ2)。

メモ2至適薬物治療(OMT)

無事PCIがうまくいくと,患者は退院となります。退院処方に冠危険因子をコントロールするための薬物治療がしっかり入っていますか? うっかりスタチンが使用されていないなんてことはないようにしてくださいね。

 

非薬物療法

PCI

経皮的冠動脈インターベンション(percutaneous coronary intervention;PCI)は局所麻酔下に動脈内にカテーテルを挿入し,冠動脈狭窄・閉塞部をバルーンやステントを用いて拡張する治療です。

主に循環器内科医が施行します。治療に使用するデバイスの進歩が著しく,それに伴って虚血性心疾患の治療として爆発的に普及しました。

以前は治療した部分の再狭窄が高率に発生することが大きな問題でしたが,薬剤溶出性ステント(drug eluting stent;DES)の登場によりこの再狭窄の問題も解決されつつあります。

カテーテル挿入部位は症例に応じて大腿動脈,上腕動脈そして橈骨動脈のなかから選択されますが,合併症が少なく,患者の術後の安静制限がない橈骨動脈からのアプローチでほとんどのケースが治療可能です。

分岐部や右冠動脈入口部の病変では薬剤溶出性ステントを用いても再狭窄率が高くなること,慢性完全閉塞病変などの複雑病変では成功率が下がること,そしてステント治療後は1年間DAPTの継続が必要になることなどが欠点ですが,PCIの最大の特徴は低侵襲で,繰り返し施行可能であることです。(図6図7メモ3

図6PCI中のカテ室の様子

PCI中のカテ室の様子

術者がステントを病変部に挿入している。セカンドはインデフレーター(バルーンを拡張させる器具)を持っている。

 

図7 右冠動脈に対するDES植込み

右冠動脈に対するDES植込み

A:右冠動脈seg1〜3にそれぞれ90%狭窄を認める()。
B:seg3にノボリステント3.5×15留置。
C:seg1〜2にプロマスステント3.5×28留置。
D:最終造影。良好な拡張を得た。

メモ3今後登場する予定の新しいステント

生体吸収性ステント(スキャフォールドステント)は,現在の金属製ステントと異なり,ステント自体が溶けてなくなってしまう材質でできています。慢性期のステント血栓症が少なくなるのではと期待されています。

 

CABG

冠動脈バイパス術(coronary artery bypass grafting;CABG)は狭窄,あるいは閉塞した冠動脈の末梢にバイパス血管を吻合して血行再建を図る,心臓外科医によって施行される手術です。全身麻酔下で行われる開胸手術ですから,当然患者への侵襲度はPCIよりも高くなります。

PCIに比べて周術期の脳梗塞や術後の感染のリスクが高くなりますが,その分,再血行再建の必要が少なく,PCIと比較して予後改善効果が高いなどの利点もあります。年齢や心機能,合併症や病変形態を考慮したうえで,分岐部病変を含む主幹部病変や複雑3枝病変などがCABGのよい適応となります。

左右の内胸動脈,胃大網動脈,大伏在静脈などがバイパスとして用いられますが,動脈のほうが静脈よりも長期開存性に優れています。また,熟練した外科医のいる施設では,人工心肺を用いないオフポンプ手術も近年では行われています。

 

心臓リハビリテーション

『心筋梗塞二次予防に関するガイドライン(2011年改訂版)』では,運動療法(心臓リハビリテーション)として,「運動負荷に基づき,1日最低30分,週3〜4回(できれば毎日),歩行・走行・サイクリング等の有酸素運動を行う」ことが,クラスI,エビデンスレベルAとして推奨されています(メモ4)。

メモ4おさえておきたい診療ガイドライン
  • 高血圧治療ガイドライン 2014(日本高血圧学会 編)
  • 動脈硬化性疾患予防ガイドライン 2012年版(日本動脈硬化学会 編)
  • 心筋梗塞二次予防に関するガイドライン 2011年改訂 版(日本循環器学会 編)
  • 心血管疾患におけるリハビリテーションに関するガイド ライン 2012年改訂版(日本循環器学会 編)

近年は,薬物療法や運動療法に加え,生活一般・食事・服薬指導,集団療法,カウンセリングなど多面的なアプローチによる包括的心臓リハビリテーションの重要性が広く認知されるようになってきており,多職種のメディカルスタッフの活躍の場が広がっています。

 

心筋梗塞後のリハビリテーション

心筋梗塞に対する心臓リハビリテーションのエビデンスは数多く報告されており,広く行われています。運動主体の心臓リハビリテーションは,総死亡,心臓死,再梗塞のすべてにおいて,その抑制に有効であると考えられています。比較的長期の予後については,リハビリテーション参加回数が多いほど心イベントの発生率が少なくなるようです。

近年では運動療法のみならず患者教育や心理カウンセリングを含む,“包括的”心臓リハビリテーションを実施することにより,運動療法実施率が高まり,結果として冠危険因子を良好な状態で維持できることからその有効性が期待されています。

 

安定狭心症のリハビリテーション

安定狭心症患者における長期心イベント抑制効果においては,運動療法がPCIに勝るということが明らかとなっています。

外来で施行する包括的心臓リハビリテーションは,定期的な運動の継続だけでなく,禁煙,食事療法といった生活習慣是正を目指すものです。このリハビリテーションと適切な薬物療法を併用することによって,冠動脈病変の進行を抑制し,生命予後を改善するといったPCI単独では得られない効果が期待できます(図8メモ5)。

図8外来心臓リハビリテーションの様子

外来心臓リハビリテーションの様子

メモ5リハビリテーションの本当の役割

心リハって患者を運動させるだけと思っていませんか? 実は看護師や理学療法士など多職種のメディカルスタッフと患者の会話を通じて食事の指導,禁煙継続支援など生活習慣にかかわる細かな指導をする絶好のチャンスですし,症状の悪化を医師より早く見つけるなんてこともできます。

 

おわりに

PCIやバイパス手術がうまくいって,患者の胸痛症状がなくなっても,治療はそれで終わりではありません。

薬の内服,禁煙,運動そして食生活改善…など,“二次予防のために大切なこと”を短い入院期間中にいかに理解してもらい,そして退院後に実践してもらえるか? この点を常に忘れないようにしましょう!

 

 


[Profile]
東條大輝(とうじょう たいき)
北里大学医学部 循環器内科学 講師
1995年 山形大学医学部卒業。1999年 山形大学医学部医学系研究科博士課程修了。2002年 米国エモリー大学リサーチフェローを経て,現職。


本記事は株式会社医学出版の提供により掲載しています。/著作権所有 (C) 2015 医学出版
[出典]循環器ナーシング2015年3月号
循環器ナーシング2015年3月号
P.12~「3大疾患:虚血性心疾患-病態生理・検査・治療-」

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