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2016年12月14日

肝腎コントラストのエコー像

画像検査のなかでも、エコー(超音波)検査は、侵襲度が低く、簡便に行える検査です。
外来や病棟で、看護師が目にすることの多いエコー検査について、コツやポイントを消化器内科医が解説します。

〈前回の内容〉

脂肪肝を判断する肝腎コントラスト

今回は、「肝腎コントラストのエコー像」についてのお話です。

 

加藤真吾
(横浜市立大学医学部肝胆膵消化器病学教室)

 

肝臓に脂肪が蓄積すると危険なことがわかりましたか?
肝臓は沈黙の臓器と言われますから、普段から規則正しい生活を送りましょうね。

仕事を頑張るとお腹がすいて、ついつい高カロリーのものを食べたくなります。
疲れて帰った後に飲むビールもすごく美味しいし、いつも飲み過ぎてしまいます(笑)

・・・お酒は控えましょうね。
肝臓と腎臓がはっきりと区別できるエコー像を用意しましたので、正常なヒトのものと比べてみてください。

 

〈目次〉

 

肝腎コントラストのエコー像

肝腎コントラストは、肝臓に脂肪が蓄積しているかどうかを診るための検査です。これは、脂肪が蓄積しやすい肝臓と、脂肪が蓄積しない腎臓のエコー像を比較することで判別します。

検査自体は、肝臓と腎臓のエコー強度の差を見るだけのため、判断は比較的容易です。

まずは、肝腎のコントラストがない正常な画像を紹介します(図1)。

図1肝腎コントラストがない例

肝腎コントラストがない例

肝臓と腎臓のコントラストがなく、はっきりとわかりにく状態です。

 

次に、肝腎のコントラストがある画像を紹介します(図2)。

図2肝腎コントラストがある例

肝腎コントラストがある例

肝臓と腎臓のコントラストがあり、それぞれの臓器がはっきりとわかります。

 

エコー検査の準備

肝腎コントラストを見るための検査は、基本的に、他のエコー検査を行っている過程で見ます。このため、この検査を目的とした準備はありません。

エコー検査の準備は、他項目と同様で、表1の①~⑤の準備を行いましょう。

表1検査前に準備すべきこと

患者さんに仰臥位で寝てもらいます。
エコー機器を患者さんの右側、頭側に設置します。
服にゼリーがつかないように、胸の位置まで服をしっかりとまくり上げます。女性の場合、必要時以外は胸にタオルをかけましょう。 
医師がエコー画面を見やすいように電気を消します。
検査終了後にゼリーを拭けるようにタオルなどを準備しておきましょう。

 

検査後の片付け

肝腎コントラストだけを目的とした検査は通常ありませんので、検査後の片付けは他項目を参照ください。

 

申し送り時のポイント

肝腎のコントラストがない場合は、申し送る必要はありません。コントラストがあった場合は、その旨を伝えると良いでしょう。

 

申し送り例

エコー検査の結果、肝腎のコントラストがありました
そのため、肝臓の脂肪化(脂肪肝)が疑われます

 

記録記入時のポイント

肝腎のコントラストがない場合は、記録する必要はありません。コントラストがあった場合は、記載を残しておくと良いでしょう。

 

 

Check Point

  • 肝腎コントラストは、肝臓と腎臓がエコーに映っているかを見るだけの検査です。
  • 申し送り時は、肝腎のコントラストがあった場合は伝えましょう。
  • 看護記録には、肝腎のコントラストがあった場合は記載しましょう。

 

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[執筆者]
加藤真吾
横浜市立大学医学部肝胆膵消化器病学教室


Illustration:田中博志


著作権について

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