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2016年06月17日

ショックとはどのような状態のこと?

解剖生理Q&A

看護師のための解剖生理の解説書『からだの正常・異常ガイドブック』より転載。

〈前回〉

浮腫はなぜ起きるの?

今回は「ショック」に関するQ&Aです。

山田幸宏
昭和伊南総合病院健診センター長

 

ショックとはどのような状態のこと?

急激な循環不全に陥り、重要な臓器が機能不全になった状態をショックといいます。

意識、脈拍呼吸血圧尿量代謝などに異常をきたし、生命に重篤な状態を引き起こします。

ショックを起こす原因には、出血性、心原性、神経原性、細菌性、アナフィラキシー性、熱傷性があります。 

出血性ショックは、出血によって循環血液量が減少するために生じます。

心原性ショックは、急激に心機能が低下して循環血流量が減少することによって起こります。心筋梗塞、弁膜疾患、心筋症、肺塞栓などが原因で発生します。

神経原性ショックは、不安や疼痛、麻痺など神経の作用で末梢血管が拡大し、心機能が追いつかなくなることで起こります。

細菌性ショックは、大腸菌などのグラム陰性桿菌からの毒素、エンドトキシン(リポポリサッカライド)が原因で生じます。細菌性ショックはエンドトキシンショックともいいます。

アナフィラキシーショックは、薬物などのアレルギー反応によって生じます。

また、熱傷性ショックは熱傷によって体液(細胞外液)が失われることで生じます。 

ショックを起こすと、交感神経が強く刺激されて体表面の血管が収縮し、身体の深部血管が拡張します。このため、血液は内臓臓器のほうに優位に送られ、体表面の血管には送られにくくなるため、蒼白になります。

 

MEMO心筋症(しんきんしょう)

心臓を動かす筋肉である心筋が何らかの原因で障害され、心臓のポンプ機能が低下して血液循環が正常に行われなくなる状態。心筋の収縮力が低下する拡張型心筋症、心筋細胞に肥大が生じる肥大型心筋症などがあります。

MEMOショック時の体位

ショックを起こすと血液循環が障害されるため、末梢で血液不足を起こします。そのため、最も重要な脳に血液が行くように、頭部は低めにして仰臥位を取ります。

MEMO細胞外液(さいぼうがいえき)

細胞の外にある水のこと。細胞外液の1/4が血液中に存在し、3/4が組織液(組織間液)として存在しています。なお、細胞の中にある水分を細胞内液といいます。

 

〈次回〉

動脈と静脈の構造はどうして違うの?

⇒〔解剖生理Q&A記事一覧〕を見る

 


本記事は株式会社サイオ出版の提供により掲載しています。

[出典] 『看護のためのからだの正常・異常ガイドブック』 (監修)山田幸宏/2016年2月刊行/ サイオ出版

参考文献

著作権について

この連載

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