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2018年01月05日

血漿レニン、アルドステロン|ホルモン | 検査値早わかりガイド

看護師のための検査値の解説書『検査値早わかりガイド』より。

今回は、血漿レニン、アルドステロンについて解説します。

 

江口正信
公立福生病院部長

 

血漿レニン、アルドステロンの基準値

 

〈目次〉

 

血漿レニン、アルドステロンの定義

レニンは腎臓で産生される酵素であり、血液中に分泌され、肝臓で合成されるアンギオテンシノーゲンに作用し、アンギオテンシンⅠを生成させる。さらにアンギオテンシンⅠはアンギオテンシン変換酵素によりアンギオテンシンⅡに変換される。アンギオテンシンⅡは血管収縮作用や副腎からアルドステロンの分泌を促進する作用をする。

アルドステロンは、腎臓の遠位尿細管に作用してナトリウムの再吸収やカリウムの排出などの働きをし、Na-K平衡維持に重要な役割をする。

レニン・アンギオテンシン・アルドステロン系の測定は、原発性アルドステロン症の診断やレニン産生腫瘍、リドル(Liddle)症候群などの高血圧を呈する疾患の鑑別診断に用いられる。

 

血漿レニン、アルドステロンの異常とその原因

血漿レニン、アルドステロンの異常とその原因

 

血漿レニン、アルドステロンと他の検査との関連性

原発性アルドステロン症が疑われる場合は、血清K、血中コルチゾール、尿中17-KS、17-OHCS負荷テスト(フロセミド、立位負荷テスト)を測定する。

 

血漿レニン、アルドステロンの検体の取り扱い

  • 血漿レニン活性は、EDTA血漿で凍結保存可能である。
  • アルドステロンは、血清・血漿で凍結保存可能である。
  • 採血には、時刻・体位・安静時間の確認および薬剤の確認をする。

 

血漿レニン、アルドステロンに関わる検査のポイント

血漿レニン活性測定上の注意

  1. レニン分泌に影響する薬剤を2週間以上中止する。
  2. 塩分摂取量を8~12g/日に制限する。
  3. 早朝空腹時に最低30分の安静臥床をする。
  4. 禁煙などの条件下での採血が望ましい。

アルドステロン測定上の注意

<検査時、考慮すべき条件>

  1. 年齢
    ・加齢とともに減少
  2. 体位
    ・立位では腎血流量の変化により、臥位の2倍程度増加する。
  3. 日内変動
    ・早朝では高値を示す。・夜間では低値を示す。
  4. 塩分摂取量
  5. 薬剤の影響
    ・フロセミド、サイアザイド、エストロゲン製剤など→高値・ACE阻害薬、β遮断薬、甘草を含む漢方製剤など→低値

 

血漿レニン、アルドステロンに関わる看護のポイント

看護援助

食事援助

  • 塩分制限とミネラル(カルシウム、カリウム、マグネシウム)の適量摂取。腎機能低下時はミネラルの摂取は注意。
  • 肥満のあるときは、糖質脂質の制限をし、カロリーを制限する。
  • 利尿薬を使用するときは、ナトリウム、水の欠乏を起こしやすいので注意する。
  • 喫煙、飲酒などの制限。

ライフスタイルの改善

  • 適切な運動習慣と生活リズムの確立。ウォーキングなどの持続的な有酸素運動脈拍数が90~120回/分くらいで動悸や疲労感いずれかを感じる程度を目安とする。
  • 精神的ストレス(不安、恐怖怒り、イライラなど)の軽減および発生因子の除去。
  • 急激な寒冷刺激や温度差を控える。風邪をひかないよう環境や衣服の調節をする。
  • 便通調整。

薬物療法の指導と服薬状況の管理

  • 自覚症状の好転または効果がない場合でも、服薬の自己調整を行う危険性が高いので、持続服用できるよう注意する。

⇒〔検査値ガイド一覧〕を見る


本記事は株式会社サイオ出版の提供により掲載しています。

[出典] 『新訂版 検査値早わかりガイド 第2版』 (編著)江口正信/2014年3月刊行/ サイオ出版

参考文献

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