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2017年01月16日

A型肝炎ウイルスHA抗体|感染症 | 検査値早わかりガイド

看護師のための検査値の解説書『検査値早わかりガイド』より。

今回は、A型肝炎ウイルスについて解説します。

 

江口正信
公立福生病院部長

 

A型肝炎ウイルスの基準値

  • HA抗体:陰性
  • IgM-HA抗体:陰性

 

〈目次〉

 

A型肝炎ウイルスの定義

A型肝炎ウイルス(HAV)は、飲料水やカキなどの貝類の経口摂取により感染し、発症直後から糞便中に排泄され、経口感染の原因になる。

A型肝炎は、まれに劇症肝炎を起こすが、多くは急性のもので、慢性化することはない。また、流行や季節発生があることが知られている。

A型肝炎ウイルス(HAV)の感染の有無を知る検査法としては、HA抗体とIgM-HA抗体の測定が一般的である。

  1. HA抗体:HAV感染の既往の有無、あるいはHAワクチンの効果判定に用いられる。HAV感染後4週前後より出現し、終生免疫として長期にわたり検出される。
  2. IgM-HA抗体:現在HAVに感染していることを示す。HAV感染後1週頃より検出される抗体で、3~6か月くらい持続し、その後消失する。

 

A型肝炎ウイルスの異常とその原因

 
陽性

図1A型肝炎の臨床経過と抗体

A型肝炎の臨床経過と抗体

 

基準値

 

A型肝炎ウイルスと他の検査との関連性

臨床的に急性肝炎を疑い、IgM-HA抗体が陰性であれば、B型肝炎、C型肝炎、肝炎ウイルス以外のウイルス肝炎(EBウイルス、サイトメガロウイルスなど)、自己免疫性肝炎、薬剤性肝炎を考えて検査を進める。

肝機能検査(AST、ALTなど)を経時的に行い、肝機能を把握する。

 

A型肝炎ウイルスに関わる看護のポイント

看護に必要な情報

発症前約1か月の貝類の摂取状況および海外旅行の有無

随伴症状の有無と程度

全身倦怠感、食欲不振、悪心、黄疸など

全身症状

発熱、精神活動の低下など

臨床検査データの結果と変化

症状発現時期と現在までの経過

 

看護援助

安静

  • 食後1~2時間安静臥床とし、肝血流を保持し、肝細胞の庇護および修復を促進する。
  • 肝機能が正常化するまで、食事、洗面、排泄以外は安静にする。

栄養

  • 新鮮な果物や野菜を多く摂る。
  • 高エネルギー、高蛋白食とする。
  • 消化器症状の強いときは、炭水化物を中心とした食事を少量ずつ摂る。
  • 禁酒、禁煙とする。

二次感染予防

  • 注射針、カミソリなどについた血液の取り扱いに注意する。また、血液付着物は感染性廃棄物として厳重な処理をする。
  • 日用品は専用として貸し借りをしない。
  • トイレ後の手洗いを徹底する。
  • 口移しで食物を与えたりもらったりしない。

 

⇒〔検査値ガイド一覧〕を見る


本記事は株式会社サイオ出版の提供により掲載しています。

[出典] 『新訂版 検査値早わかりガイド 第2版』 (編著)江口正信/2014年3月刊行/ サイオ出版

参考文献

著作権について

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