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2016年07月30日

血圧を測定するとき、しばらく安静にしてから測定するのはなぜ?

看護技術Q&A

『根拠から学ぶ基礎看護技術』より転載。
今回は血圧測定に関するQ&Aです。

血圧を測定するとき、しばらく安静にしてから測定するのはなぜ?

精神的興奮、運動などによって血圧の上昇をきたすためです。

 

〈目次〉

 

血圧の高低を左右する因子は

血圧の高低を左右する因子としては、心拍出量血管壁の弾力性末梢血管の抵抗循環血液量血液の粘度などがあります。一般的には、血管壁の弾力性や血液の粘度などは急激に変化することはありません。しかし、心拍出量や循環血液量および血管の収縮、拡張などによる末梢血管の抵抗は、交感神経や副交感神経からなる自律神経の刺激によって容易に変化します。

 

運動時の血圧は

とくに運動時、あるいは運動直後には、交感神経の刺激によって心臓からの拍出量が増加し血圧は上昇します。この場合、通常は収縮期血圧(最大血圧)の上昇がみられますが、拡張期血圧(最小血圧)は上がることは少なく、逆に末梢血管の拡張作用によって、低下する場合もあります。

 

精神的興奮時の血圧は

また、精神的興奮も交感神経を刺激し、末梢血管(主に細動脈)の収縮と心拍量の増加が起こります。そのため収縮期血圧を主とする上昇がみられますが、この場合は拡張期血圧もわずかに上昇するといわれています。

血圧測定時に注意しなくてはいけないのは、神経質な人の場合、精神的緊張によって血圧が上昇し、通常の血圧値よりも高い値になってしまうことです。こういう人は、家庭内の自動血圧計で測定した値のほうが、来院時の値より低い値になることが多いようです。したがって、真の高血圧症と診断するのが困難となり、降圧剤投与の必要性や、投与する場合でもその投与量の決定が難しくなってしまいます。

 

血圧測定時注意することは

これらの条件を考慮したうえで、血圧測定の際、体位は一般的に座位で行ない、測定前5分以上の安静をとらせます。また、とくに安静が必要な場合、横臥位で15分以上安静をとらせてから血圧測定を行なうのが望ましく、環境条件も快適にして精神的緊張を少なくし、室温は20℃前後を原則とします。さらに急いで来院した場合、すぐに血圧測定を行なわず、しばらく休んだ状態で測定を行なうことも大切です。

 

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本記事は株式会社サイオ出版の提供により掲載しています。

[出典]『新訂版 根拠から学ぶ基礎看護技術』編著 江口正信/2015年3月刊行

根拠から学ぶ基礎看護技術

引用・参考文献

著作権について

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