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2016年04月22日

熱があると心拍動数が増えるのはなぜ?

看護技術Q&A

『根拠から学ぶ基礎看護技術』より転載。
今回は発熱時の心拍動数増加に関するQ&Aです。

熱があると心拍動数が増えるのはなぜ?

心筋自体の興奮性が亢進され、また心筋代謝も増加するためです。

 

〈目次〉

 

心拍動数の増加をきたす要因は

心拍動数(以下心拍数)の増加をきたす要因としては、

  1. 交感神経系の興奮
  2. 甲状腺機能亢進
  3. 体温の上昇

などがあげられます。

これは主に洞結節という心臓の刺激伝導系で、最も早く刺激が発生する部位での興奮性の亢進によるもので、洞性頻脈とよばれています。そのほかに、種々の不整脈で心拍数の増加が出現することもあります。

 

体温の上昇で心拍数が増加するのは

体温の上昇の場合、心筋の代謝が亢進されるだけでなく、心筋自体も興奮性が亢進するため、心拍数が増加するといわれています。おおよそ体温が40℃くらいまでは、体温が0.5℃上昇するごとに、心拍数は1分間に10回程度の割合で上昇します。

40℃を超えると、熱のために心筋自体の機能が低下し、心拍数は逆に減少することがあります。さらに、心拍数の増加によって皮膚の血流量が増加するので、体熱放散を亢進し、体温の低下と体温の恒常性を保つことができます。

これも体温の上昇による心拍数増加に関係しています。

一般的に体温の高いときは、交感神経の興奮やアドレナリン分泌は減少し、体熱の産生が抑制されるため、心拍数自体は減少します。しかし、実際には心筋の興奮性亢進による心拍数増加のほうが目立つようです。

 


本記事は株式会社サイオ出版の提供により掲載しています。

[出典]『新訂版根拠から学ぶ基礎看護技術』編著江口正信/2015年3月刊行

根拠から学ぶ基礎看護技術

引用・参考文献

著作権について

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