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2016年03月24日

腋窩温は10分間、口腔温は5分間、直腸温は3分間測定するのはなぜ?

看護技術Q&A

『根拠から学ぶ基礎看護技術』より転載。
今回は体温の測定時間に関するQ&Aです。

腋窩温は10分間、口腔温は5分間、直腸温は3分間測定するのはなぜ?

各測定部位によって飽和に達するまでの温度の上昇時間が異なるからです。これがそれぞれの飽和に達する測定時間の目安を示しています。

 

〈目次〉

 

検温の目的は

体温計の示度は、はじめ急に上昇し、だんだんなだらかなカーブを描いて、やがてほぼ一定の温度(飽和)を示すようになります(図1)。この飽和に達した温度を測定することが、体温の測定です。

図1検温器の示度と測定時間の関係

検温器の示度と測定時間の関係

 

ですから、この測定時間は、あくまでも実験的および統計的に出された目安にすぎません。人によりいつも条件が一定ではないので、そのときの状況に合わせることが必要です。

 

腋窩温の測定時間がいちばん長いのは

腋窩は閉鎖して体腔に準じた状態をあらかじめつくらなければならないため、口腔温や直腸温と比べていちばん測定時間がかかります。

しかも、測定前に腋窩を空気にさらしていると、皮膚温が下がってしまうので、飽和に達するまでの時間がかかってしまいます。したがって、実測式の電子体温計であっても正確な体温を測定するためには10分以上測定する必要があります。

 

口腔温の測定時間が腋窩温測定より短いのは

口腔温は腋窩温より多少上昇の仕方は早いのですが、ただし、口を閉じても、鼻から冷たい空気を吸ったり吐いたり、測定前に冷たい飲み物などとっていると、口腔の温度も下がるので、そういうことを十分考慮にいれて測定をしなければなりません。

 

直腸温の測定時間が短いのは

直腸腔はほとんど常に閉鎖状態にあるため、外界の影響をあまり受けませんから、いつも一定の温度を保っていられるのだと考えられます。そのため、直腸温が最も真の体温を反映しているといえます。

 

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本記事は株式会社サイオ出版の提供により掲載しています。

[出典]『新訂版根拠から学ぶ基礎看護技術』編著江口正信/2015年3月刊行

根拠から学ぶ基礎看護技術

引用・参考文献

著作権について

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