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2016年06月02日

成人先天性心疾患(ACHD)とは

『循環器ナーシング』2012年12月号<今こそしっかり学びたい!成人先天性心疾患の治療とケア>より抜粋。
成人先天性心疾患(ACHD)について解説します。

Point

  • 先天性心疾患の形態と血行動態を,同時に理解することが重要。
  • 複雑先天性心疾患では,修復手術後でも血行動態が正常化していない場合も多く,成人期に注意が必要。
  • 成人先天性心疾患には,未修復例,修復例,先天異常症候群例など,個々の症例のQOLや社会適応にも目を向けた包括的ケアが必要。

山岸敬幸
慶應義塾大学医学部 小児科専任講師(小児循環器責任者)

石崎怜奈
慶應義塾大学大学院 医学研究科 博士課程(小児循環器専攻)

柴田映道
慶應義塾大学大学院 医学研究科 博士課程(小児循環器専攻)

〈目次〉

 

はじめに

成人先天性心疾患(adult congenital heart disease;ACHD)をケアしていくうえでは,基本となる先天性心疾患の形態と血行動態を理解することが必要です。

多くの先天性心疾患では,肺から戻ってきて左房–左室(左心系)を流れる酸素飽和度の高い動脈血と,体から戻ってきて右房–右室(右心系)を流れる酸素飽和度の低い静脈血が混ざり合ってしまう異常(短絡)が認められます。左心系の血液が右心系に流入する場合を左右(ひだりみぎ)短絡,右心系の血液が左心系に流入する場合を右左(みぎひだり)短絡といいます。

先天性心疾患の血行動態(短絡の方向)を考えるうえでは,左心系と右心系の内圧の差を理解することが重要です。左右短絡があると肺血流量の増加に伴ううっ血性心不全が,右左短絡があると動脈血の酸素飽和度低下に伴うチアノーゼ・低酸素血症が認められます。

本コラムでは,主要な成人先天性心疾患の血行動態について,一部修復手術後の血行動態を含めて概説します。また,成人先天性心疾患領域において管理が重要な先天異常症候群の特徴にも触れたいと思います。

 

心室中隔欠損症(ventricular septal defect;VSD)

左室と右室を隔てる心室中隔に欠損があり,その孔を通じて内圧の高い左室から内圧の低い右室(肺動脈)へ血液が流れ,左右短絡を生じる疾患です(図1B)。

図1心室中隔欠損・心房中隔欠損

心室中隔欠損・心房中隔欠損

 

左右短絡により,肺血流および左房と左室の血流が増加します。この増加した余分な血流を,左室が通常体に送り出す血流に加えて送り出すことになり,左室のポンプ機能に負担(容量負荷)がかかります。

欠損が小さく左右短絡量が少ない場合には,心臓の負担も小さく無症状です。欠損が大きく左右短絡量が多い場合には,肺血流量が著しく増加し,乳児期からうっ血性心不全に陥ります。欠損が中等度の大きさの場合,乳児期に心不全に陥らなくても,左右短絡による肺血流量の増加により,とくに成人期に心不全ないし肺高血圧が進行することがあります(MEMO1)。

外科手術が必要な場合,通常,乳児期または就学前にパッチによる欠損閉鎖術が行われ,術後の血行動態は正常と同じになります。

MEMO1アイゼンメンジャー症候群(Eisenmenger syndrome)

心室中隔欠損,心房中隔欠損などで,中等量以上の左右短絡による肺血流量の増加が続くと,肺動脈の障害が徐々に進行し,肺血管抵抗が増大する変化が起こり肺高血圧になります。

心室中隔欠損の場合,肺高血圧により右室圧が上昇し,左室圧を上回ると,欠損を通じて右室から左室への右左短絡によるチアノーゼが認められるEisenmenger症候群となり,手術適応がなくなります。近年,肺血管拡張薬によりQOLや予後が若干改善しています。

心房中隔欠損症(atrial septal defect;ASD)

左房と右房を隔てる心房中隔に欠損があり,その孔を通じて左房から右房へ血液が流れ,左右短絡を生じる疾患です(図1C)。左右短絡により,肺血流および右房と右室の血流が増加します。この増加した余分な血流を,右室のポンプ機能が負担(容量負荷)することになります。

通常は無症状で,乳幼児健診や学校検診で発見されることが多く,成人期に初めて診断されることも少なくありません。小児期の心不全はほとんどありませんが,中等度以上の左右短絡がある場合,30歳頃から心不全,不整脈などの症状を示します。

小さい欠損では治療の必要はありませんが,中等度以上の欠損の場合,成人期の心不全,不整脈を予防する目的で欠損を閉鎖します。近年,外科手術以外に,カテーテル治療例が増加しています。欠損閉鎖後の血行動態は正常と同じです。

 

大動脈弁狭窄症(aortic stenosis;AS)

大動脈弁に狭窄があり,狭い弁口を通して大動脈へ血流を送り出すために,左室の圧力が上がり(圧負荷),負担となります。弁尖が通常の三尖ではなく,二尖になっている大動脈二尖弁(図2)は,人口の1~2%(男女比4:1)にみられ,成人大動脈弁手術の40~50%を占めるといわれます。

図2大動脈弁狭窄・大動脈二尖弁

大動脈弁狭窄・大動脈二尖弁

 

無症状であることも多いですが,狭窄が強度の場合,運動時の胸痛,ときに失神発作があり,突然死するものもあります。軽度の狭窄では,治療の必要はありませんが,加齢とともに狭窄が進行する可能性が高く,定期的な経過観察が必要です。中等度以上の狭窄がある場合,無症状でも運動制限が必要です。

治療が必要な場合,弁置換手術(機械弁)が一般的ですが,弁尖の癒合部を切開する交連切開術,狭い弁輪を拡大して人工弁を挿入する今野法,自己の肺動脈弁を大動脈弁として移植するRoss(ロス)法などの手術が行われます。また,バルーンカテーテルを用いて経皮的に狭窄を解除する方法が選択される場合もあります。

 

Ebstein病(エプスタイン病,Ebstein's anomaly)

三尖弁の後尖および中隔尖が正常の位置よりも右室内に偏位し(ずれ込み),右室の一部が右房化する疾患です(図3A)。

図3Ebstein病

Ebstein病

 

三尖弁閉鎖不全を伴うことが多く,右房と右室に負担(容量負荷)がかかります。胎児・新生児期に発症する重症例から,成人になってから診断される軽症例まで,重症度はさまざまです。中等症以上では,拡大した右房から心房中隔欠損(または卵円孔)を介する左房への右左短絡が発生します。

心不全症状,進行性の心拡大やチアノーゼ,不整脈の出現があれば,外科手術の適応になります。外科手術として,右房化した右室の縫縮術,三尖弁閉鎖不全に対する弁形成術(+弁輪リング挿入),心房中隔欠損(または卵円孔)閉鎖術が行われます(図3B・MEMO2)。

MEMO2Ebstein病修復術後

血行動態は正常化しますが,もともと負担のかかっていた右室機能については,成人期にもフォローアップが必要です。

 

Fallot四徴症(ファロー四徴症,tetralogy of Fallot;TOF)

大動脈騎乗〔大動脈の入り口が右室側へ偏位し(ずれ)て,心室中隔に騎乗(馬乗り)した状態〕,肺動脈・右室流出路狭窄,心室中隔欠損,右室肥大の4つの徴候が合わさった疾患です(図4A)。

図4Fallot四徴症

Fallot四徴症

 

右室と左室の圧力は大きな心室中隔欠損のために等しくなり,右室に流入した静脈血は,肺動脈狭窄があるために肺動脈に流れにくく,心室中隔欠損を介して大動脈へ流入します(右左短絡)。そのため,肺血流量の減少と右左短絡によるチアノーゼ・低酸素血症がみられます。

チアノーゼ・低酸素血症が持続すると,運動耐容能の低下,二次性多臓器障害が加齢とともに出現します。Fallot四徴症では,通常1歳前後を目安に修復手術が行われます(MEMO3)。定型的手術は,心室中隔欠損パッチ閉鎖+右室流出路肥厚心筋切除およびパッチ拡大術です(図4B)。

MEMO3Fallot四徴症修復手術後

自己の肺動脈弁が機能しない場合が多く,肺動脈弁逆流による右室の拡大(容量負荷)が成人期に進行して問題となります。

 

完全大血管転位症(complete transposition of great arteries;TGA)

右室から大動脈が,左室から肺動脈が起始し,心室と大血管の関係が正常とはまったく逆になる疾患です。右室から大動脈へ送り出された血液は,体循環を経て大静脈から右房へ戻り,再び右室,大動脈へと流れます。

左室から肺動脈へ送り出された血液は,肺循環を経て肺静脈から左房に戻り,再び左室,肺動脈へと流れます。したがって,肺で酸素化された血液が体循環に流れるためには心房中隔欠損,心室中隔欠損,動脈管開存のいずれかが存在し,体循環と肺循環の血液が混ざり合わなければ生存できません(図5A・図5B・図5C)。

図5完全大血管転位症

完全大血管転位症

 

心室中隔欠損のないⅠ型,心室中隔欠損のあるⅡ型ではチアノーゼと心不全を認め,とくにI型ではチアノーゼが強くなります。心室中隔欠損と肺動脈狭窄のあるⅢ型では,Fallot四徴症のように肺血流が減少し,チアノーゼが主な症状になります。

外科的治療として,I型では新生児期に,Ⅱ型では乳児期早期までに,大動脈を冠動脈とともに左室に,肺動脈を右室に付け換え,正常の心室,大血管関係に修正するJatene(ジャテン)手術を行います(図5D・MEMO4)。

図5完全大血管転位症

完全大血管転位症

MEMO4Jatene手術

術後の血液の流れは正常と同じです。術後,肺動脈の末梢性狭窄,大動脈弁閉鎖不全,付け換えた冠動脈の狭窄などに注意が必要です。

 

Jatene手術が困難だった時代には,心房のレベルで,右房から左室へ,左房から右室へと血流を転換するSenning(セニング)手術またはMustard(マスタード)手術が行われ,術後の症例の多くが,現在成人に達しています(図5E・MEMO5)。

MEMO5SenningおよびMustard手術

術後に短絡血流はなくなりますが,右室から大動脈,左室から肺動脈が起始しています。そのため,右室が体循環・体血圧を生涯支える必要があり,成人期に負担(圧負荷)が持続して右室のポンプ機能不全に陥ることがあります。また,とくにMustard手術で,心房性不整脈が問題になります。

 

Ⅲ型では左室より心室中隔欠損経由の心内導管で大動脈へ血流を送り,右室より心外導管で肺動脈への血流路を作製するRastelli(ラステリ)手術が行われます(図5F・MEMO6)。

MEMO6Rastelli手術

術後に血液の流れは正常化しますが,成人期には心内および外導管の狭小化,石灰化,心外導管の肺動脈弁逆流による右室の拡大(容量負荷)などに注意が必要です。

 

修正大血管転位症(corrected transposition of the great arteries;cTGA)

完全大血管転位のように右室から大動脈が,左室から肺動脈が起始しているのに加えて,左右心室の位置関係が逆転していて,右房が右側にある左室に,左房が左側にある右室に接続している疾患です。

血液の流れは,大静脈(体循環)–右房–左室(右側)–肺動脈(肺循環)–左房–右室(左側)–大動脈(体循環)となり,左右心房・心室関係が入れ替わっているものの,体循環から心臓に戻る静脈血はすべて肺循環へ流れ,肺で酸素化されて心臓に戻る動脈血はすべて体循環へ流れる,という正常の血行動態に修正されています(図6A)。

図6修正大血管転位症

修正大血管転位症

 

したがって,症状も治療の必要もなく,成人期まで発見されない場合もあります。しかし,成人期以降,体循環・体血圧を支える右室が長年の負担(圧負荷)に耐えられなくなり,ポンプ機能不全に陥ることがあります。

心室中隔欠損や肺動脈狭窄を合併する例があり,修復手術が行われます。

また,成人期の右室ポンプ機能不全を予防するために,小児期にダブルスイッチ手術(心房レベルと大血管レベルで同時に血流を入れ替える手術で,静脈血が左房(バッフル)–右室–肺動脈,動脈血が右房(バッフル)–左室–大動脈と流れるようになります)が行われることがあります(図6B)。

 

三尖弁閉鎖不全症(tricuspid regurgitation;TR)

成人先天性心疾患の診療では,僧帽弁疾患が問題になることが多い循環器内科診療に比べ,三尖弁疾患が問題になることが多いという特徴があります。

三尖弁閉鎖不全症は,Ebstein病(図3)に代表される先天性三尖弁閉鎖不全症に加え,他の先天性心疾患に合併して成人期に発症するもの,術後合併症として成人期に発症するものが少なくありません。

右房と右室の負担(容量負荷)が大きい場合,内科的には利尿薬,末梢血管拡張薬,外科的には三尖弁形成術(+弁輪リング挿入:図3B)または弁置換術(多くの場合,生体弁が使用されますが,機械弁を用いることもあります)により治療されます。

修正大血管転位症(図6A)や完全大血管転位症のSenningまたはMustard手術後(図5E)では,解剖学的右室が体心室となり,成人期に右室機能不全から三尖弁閉鎖不全を起こし,上記治療が必要になる場合があります。

外科治療として,成人では三尖弁形成術後に高頻度で逆流が再発することから,弁置換術が勧められます。右室機能不全が高度に進行する前に,三尖弁閉鎖不全に対して介入することが重要です。

また,Fallot四徴症修復手術後成人期には,肺動脈弁逆流による右室拡大が問題となります(図4B,MEMO3)。右室拡大に伴って三尖弁輪も拡大すると,三尖弁閉鎖不全が発症します。病態が進行する場合,肺動脈弁および三尖弁の修復(弁置換)を考慮する必要があります。

 

Fontan型手術後(post Fontan operation)

三尖弁閉鎖症,単心室症など,機能する心室が1つしかない先天性心疾患(機能的単心室)で,体循環と肺循環を分離し,チアノーゼをなくすために行われる手術です(MEMO7)。

MEMO7Fontan型手術後

チアノーゼをなくすことが目的の手術ですが,肺循環を担う心室がない非生理的な血行動態のため,成人期にはさまざまな問題を起こす可能性があります。

 

機能的単心室を体循環の心室とし,肺循環には心室を使わずに血液を流す手術で,上大静脈を肺動脈につなぐ手術(Glenn,グレン手術)と下大静脈を肺動脈につなぐ手術を二期的に行うのが一般的です(図7)。

図7Fontan型手術後

Fontan型手術後

TCPC(total cavopulmonary connection):上・下大静脈の血流がそれぞれ左右肺動脈に流れるように改良されたFontan型手術。

 

この2回の手術により,全静脈血が心臓を通らずに肺動脈に流れ,肺静脈から心臓に戻った動脈血がすべて大動脈に流れるようなります。

 

成人先天性心疾患領域において管理が重要な先天異常症候群

Down症候群(ダウン症候群)

染色体21トリソミーを原因とし,精神発達遅滞,特徴的顔貌,内臓異常などを合併します。先天性心疾患の原因として最も多い染色体異常であり,心室中隔欠損,心房中隔欠損,動脈管開存,心内膜床欠損,Fallot四徴症を複合的に認めます。

 

Turner症候群(ターナー症候群)

X染色体(短腕)モノソミーを原因として女性に認められ,低身長,特徴的外表奇形,性腺異形成を主徴とします。生産児で最も多い性染色体異常です。合併心疾患は,左心系の閉塞(大動脈縮窄,大動脈弁狭窄など),大動脈拡張が特徴的です。

 

Williams(7q11.23微細欠失)症候群(ウィリアムズ症候群)

妖精様顔貌,心血管疾患(大動脈弁上狭窄,末梢性肺動脈狭窄),精神発達遅滞を主症状とします。多くの場合,大動脈弁上狭窄は加齢とともに進行し,末梢性肺動脈狭窄は軽快します。発生頻度は2~3万人に1人で,大部分は孤発例ですが,常染色体優性遺伝の家族例もあります。

 

Marfan症候群(マルファン症候群)

骨格系異常(高身長,側弯,くも状指など),心血管病変(大動脈弁輪拡大,大動脈弁閉鎖不全,僧帽弁逸脱,僧帽弁閉鎖不全,大動脈解離など),眼症状(水晶体脱臼など)を主症状とします。発生頻度は1万5000~2万人に1人で,多くは常染色体優性遺伝の家族例で,20~30%が新生突然変異です。

 

Noonan症候群(ヌーナン症候群)

特徴的顔貌,心疾患(心房中隔欠損,肺動脈弁狭窄,肥大型心筋症など),翼状頸,低身長,精神運動発達遅滞,難聴,出血傾向,リンパ浮腫など多彩な症状を認めます。発生頻度は高く,1000~2500人に1人の割合でみられます。

 

22q11.2欠失症候群

先天性心疾患,特徴的顔貌,胸腺低形成,口蓋裂,低カルシウム血症,学習・認知障害,精神障害など多彩な症状を認めます。

発生頻度が4000~5000人に1人と比較的多く,70~80%に心疾患(Fallot四徴症,心室中隔欠損,大動脈弓離断B型が多く,心臓流出路および大動脈弓の異常が特徴的)を合併するため,成人先天性心疾患領域でもとくに重要です。多くは孤発例ですが,常染色体優性遺伝の家族例(10~20%)が認められます。

***

成人先天性心疾患患者においては,残存先天性心疾患の長期管理と精神障害による社会的自立困難の2点が重要です。肺動脈閉鎖・主要大動脈肺動脈側副動脈を合併したFallot四徴症では,数回の手術によっても完全修復に至らず,成人期にも低酸素血症・チアノーゼが残存する症例があります。また,成人期に精神障害を発症した症例に対しては,精神科医による専門治療が必要です。

統合失調症は若年発症(平均18.5歳)で慢性の経過をたどり,定型抗精神病薬に対して治療抵抗性です。長期管理・ケアの面では,個々の患者の残存心疾患,体力,知的能力,性格傾向などを総合的に検討し,無理のない学校生活,統合教育,個別指導,地域交流を勧め,社会適応できるように本人と家族を導くことが,本人の自立や思春期以降の精神障害の回避に重要です。

とくに,心疾患が軽症ないし手術により修復されている場合,一見健常者と見分けがつかず,社会的認知度も低いため,周囲のサポートを受けにくいことが問題となります。また家族は将来への不安も抱えており,家族,学校,職場に対して積極的に患者への支援を求めていくのと同時に,家族に継続的な心理的サポートをしていくことが必須です。

 

おわりに

先天性心疾患は,先天異常のなかで最も頻度が高く,生命に直結することもしばしばです。最近,多くの子ども達が救命され,成長できるようになり,成人先天性心疾患の患者数は飛躍的に増加しています。

このような患者では,手術後も運動が制限されたり,日常生活に支障をきたしたりすることもあります。単なる救命だけではなく,QOLや社会生活にも目を向けて包括的ケアを行う必要があり,チーム医療のなかでナースの活躍がとても期待されています。

 

 


[引用・参考文献]

  • (1)山岸敬幸ほか(編):先天性心疾患を理解するための 臨床心臓発生学.メジカルビュー社,2007.
  • (2)山岸敬幸:Ⅷ 循環器疾患.松尾宣武ほか(編):新体系看護学書 小児看護学2 健康障害をもつ小児の看護.メジカルフレンド社,pp270-289,2010.
  • (3)佐地 勉ほか(編著):ナースの小児科学.中外医学社,2007.
  • (4)門間和夫(編):ガイドラインに基づく成人先天性心疾患の臨床.中外医学社,2001.
  • (5)日本循環器学会ほか:循環器病の診断と治療に関するガイドライン(2010年度合同研究班報告)成人先天性心疾患診療ガイドライン(2011年改訂版).http://www.j-circ.or.jp/guideline/pdf/JCS2011_niwa_h.pdf

[Profile]
山岸敬幸(やまぎし ひろゆき)
慶應義塾大学医学部 小児科専任講師(小児循環器責任者)
1989年 慶應義塾大学医学部卒業。1993年 同大学大学院医学研究科博士課程(内科系小児科学)修了。1993~1996年 同大学医学部小児科・助手,1997~2000年 米国テキサス大学小児科・分子生物学・博士研究員,2000~2002年 同大学小児科・分子生物学講師(インストラクター)を経て,2002年10月より現職。専門領域:小児科,小児循環器学,臨床心臓発生学。

石崎怜奈(いしざき れいな)
慶應義塾大学大学院 医学研究科 博士課程(小児循環器専攻)
2006年 愛媛大学医学部医学科卒業。2006年 慶應義塾大学病院初期研修医,2008年 慶應義塾大学医学部小児科学教室専修医を経て,2012年より慶應義塾大学大学院医学研究科博士課程で小児循環器(おもに心臓発生学)を専攻。

柴田映道(しばた あきみち)
慶應義塾大学大学院 医学研究科 博士課程(小児循環器専攻)
2004年 千葉大学医学部医学科卒業。2004年 独立行政法人国立病院機構東京医療センター初期研修医,2006年 慶應義塾大学医学部小児科学教室専修医,2010年 同助教を経て,2011年より慶應義塾大学大学院医学研究科博士課程で小児循環器(おもに心臓発生学)を専攻。

*略歴は掲載時のものです。


本記事は株式会社医学出版の提供により掲載しています。/著作権所有 (C) 2012 医学出版
[出典]循環器ナーシング 2012年12月号

P.16~「ACHDを理解するための基礎知識」

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